グループディスカッションを知り対策しよう
グループディスカッションは、一対一の個別面接に比べて準備が不十分になる場合があります。「テーマは当日分かるのだから準備のしようがない」といってほとんど何も準備せずに臨む学生は少なからずいます。グループディスカッションには、グループディスカッションならではの対策ポイントがあります。ここではその対策ポイントをお伝えするので、今一度おさらいして準備しましょう。
グループディスカッションとは?
グループディスカッションとは、学生を数人のグループに分け、テーマを与えて議論させ、グループとしての結論を出させる選考方法です。企業によっては、結論をグループごとに発表させる場合もあります。テーマは誰でも話せるような身近なものからビジネスに関するものまでさまざまです。
個別面接や集団面接と大きく違うところは、面接官の質問に答えて直接PRをするのではなく、議論や発表の様子を通じてPRをする必要がある点です。
グループディスカッションでは何を見られているのか?
グループディスカッションでは、主に以下のポイントを意識するようにしましょう。
- 【1】論理性…論理的にわかりやすく意見を言う。
- 【2】積極性…積極的に意見を言う。口火を切って発言する。
- 【3】リーダーシップ…議論を結論に導く。グループの意見をまとめる。
- 【4】協議性…他者に意見を求める。他者の意見に耳を傾ける。
- 【5】他者への配慮…反対意見を述べるときに相手に配慮する。
ただ議論に臨むのではなく、何を見られているかを意識することが必要です。
グループディスカッションの対策ポイント
それでは、グループディスカッションの対策ポイントをおさえていきましょう。
発言量に注意
発言がないと評価が難しくなるため、時間内にしっかりと自分の意見を発言するように意識しましょう。誰かに意見を否定されたり、周りの人の発言が優秀だったりしても萎縮しないことです。
もし、特定の学生が話し続けて他の学生が話せない場合は、進んで状況を変える必要があります。自ら「○○さんはどう思いますか?」とメンバーの一人ひとりに意見を求めて流れを変えましょう。
クラッシャー行為に注意
クラッシャー行為は控えるようにしましょう。クラッシャー行為とは、
- 自分の意見を強引に押し通そうとする
- 議論の進行を妨げる
- 他者を批判する
- 態度が悪い
- 雰囲気を悪くする
といったものです。
会社の中でもこうした振る舞いをする人物なのではないかと不信感を与えるようなことや、他のメンバーに迷惑をかけることがないように注意しましょう。
クラッシャーの対応に注意
グループの中にクラッシャーがいた場合、放置しないようにしましょう。そのままにすると議論が進まず、グループ全体の雰囲気も良くなりません。クラッシャーによって乱れた流れを打ち切る対処が必要です。
具体的には、次のように議論の指揮を執ることです。
今話すべきことをあらためて提示する
- 例
- 「では、○○について結論をまとめましょう。」
メンバーの一人ひとりを順番に指して意見を求める
- 例
- 「みなさんの意見を聴いていった方がよいと思うので、順番に意見を言っていきましょう。○○さんはどう思いますか?」
クラッシャー行為をしないことを前提として、クラッシャーに出会った場合の対処ができれば、グループ全体のディスカッションが良い方向に進められる可能性が高まります。本番で落ちついて対応できるようにしましょう。
たくさん話す・意見を主張しすぎるのは逆効果になることも
クラッシャーとまではいかないとしても、自分ばかりたくさん話をしたり、自分の意見の正しさを主張しすぎたりするようなことがないように注意しましょう。過剰な積極性のアピールが裏目に出るケースです。
議論の時間は限られており、複数いるメンバーの全員が意見を出して結論をまとめるためには、一人ひとりが発言できる時間は限られます。時間を意識し、自己中心的な振る舞いをしないように気をつけましょう。
評価者に届くように声の大きさ・トーンに気をつける
グループディスカッションは、議論が時間内にまとまれば成功というわけではありません。評価者に自分やグループの議論の様子を見てもらわなければ意味がないからです。評価者は会場を歩き回りながら各グループを見るケースが多いので、評価者に声が届くように声の大きさ・トーンに気をつけましょう。
議論中の姿勢・振る舞いに注意
発言だけではなく、議論中の姿勢や振る舞いも意識するようにしましょう。
例えば、次のような行為に気をつけてください。
- いすの背もたれに反り返って座る
- 腕組みをする
- 脚を組む
- 頬杖をつく
- ひじをつく
- 髪をいじる
- 手元でペンを回す
- メモをとることに夢中
議論に集中していないと受け取られないように、態度には気をつけましょう。
グループディスカッションの進め方
細かな注意点をおさえたら、ディスカッションの進め方を押さえましょう。次のように進めるとスムーズです。
-
【1】人事担当者から説明を聞く
最初に人事担当者からグループディスカッションについて説明があります。テーマや制限時間、注意事項などについて話されるので、聞き漏らしのないよう集中してください。
-
【2】自己紹介をする
グループディスカッションが開始したら、はじめにグループ内で自己紹介をし合いましょう。まずは学校名と名前を名乗ります。名札を使用しないケースもあるので、呼びかけるときに困らないよう名前と座席をメモしておくのもよいです。
-
【3】役割分担
役割を決めると議論をスムーズに運ぶことができます。決めるべき役割は次の通りです。
- リーダー
(議長・司会) - てきぱきと議論を進行する。メンバーに意見を求める。結論をまとめる。
- タイム
キーパー - 議論を時間通りに進め、リーダーを補佐する。「あと2分以内に結論をまとめましょう」など声をかける。
- 書記
- 議論の要点を整理し、まとめ、結論を書き留める。書いたことは共有し、メンバーの認識と刷り合わせる。
- 発表者
- 必ずしも1人である必要はない。複数人で話の要素ごとに担当を分けてもOK。例えば「発表の進行をする人」、「結論と理由を述べる人」、「議論の過程を説明する人」、「評価者からの質問に答える人」など。
- リーダー
-
【4】タイムスケジュールを決める
限られた時間をどのように配分してディスカッションを進めていくのかを決めます。
- それぞれ考える時間
- 意見を述べ合い、議論する時間
- まとめる時間
- 発表の準備・練習の時間
テーマや発表形式によってそれぞれにかけるべき時間は変わってきますが、議論とまとめに時間を多めにとるとよいです。
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