くまなく調べよう!企業研究の手段いろいろ

KnowHow

次は、企業研究をする際に調べる方法について理解しましょう。ここでは、企業研究の仕方として具体的にはどのような手段があるのかについて解説します。

企業のホームページ

企業研究で多くの人がまず始めにとりかかるのは、企業のホームページのチェックかと思います。ホームページには一般的には次のような情報が掲載されており、企業概要をざっと把握するのに向いています。

  • 代表取締役
  • 企業理念
  • 事業内容の概略
  • 設立年
  • 資本金
  • 株式公開
  • 事業拠点
  • CSR・ダイバーシティー
  • 関連企業(親会社、子会社、グループ会社、資本提携会社、業務提携会社 など)
  • 社員の様子(新卒採用向けコンテンツがある場合など)

など

ホームページで企業の骨組みを理解した後は、さらに別の手段で掘り下げて調べていきましょう。

会社説明会

会社説明会では、主に事業内容や業績、CSR活動などが説明されるケースが多いです。話の内容をしっかりと理解するだけでなく、この場で大切なことが2つあります。

Point01 社員の様子から企業の雰囲気をつかむ

会社説明会では、人事担当者をはじめ、営業や技術職などの現場で活躍する社員、企業によっては代表や役員クラスの方が登壇して話をします。社員の様子から企業の雰囲気をうかがい知るチャンスということです。

また、登壇者以外の社員にも注目してみましょう。例えば、「明るくあいさつをしてくれるか」「髪型や服装はどのようなものか」ということから、「堅実」「自由」「体育会」「落ち着いて品のある」「明るい」「和気あいあい」「静か」などを感じ取れることがあります。

Point02 疑問点を解消する

会社説明会では人事担当者や社員へ直接質問できる場合があります。ただ話を聞くのではなく、疑問を解消するためにこの場を活かすことが大切です。

例えば、事前にホームページなどで集められる情報を把握し、疑問点や聞きたいことを洗い出しておきます。その上で、説明会で話を聞いても解消できなかった疑問について質問しましょう。

新聞・ニュース

新聞やWEBニュースは企業やその競合企業、業界に関わる最新情報を把握するために重要なツールです。具体的には次のような内容を調べるのに向いています。

  • 事業展開・方針
  • 新商品・サービス
  • 決算情報(売上高・利益)
  • 業績の見通し
  • 株価
  • 雇用状況

など

新聞社のWEBサイトやWEBニュースで過去の記事を洗い出してみてください。できれば過去2~3年分ほどの情報を集められるとよいです。そして、次のようなことを時系列で理解できるようにしましょう。

  • 景気や円相場の変動の影響はどうか
  • どのような事業展開・業績をたどっているか

企業の体力や、対応力、利益の出やすい環境・出にくい環境をうかがい知るカギです。

企業と競合他社の商品・サービスを実際に利用する

企業の商品やサービスが身近にあれば、実際に利用してみてください。店舗を訪れたり、サービスサイトを閲覧してみたりするのもよいです。そのとき、競合他社の商品やサービスも実際に利用して比較することも効果的です。

その際、次のことに注目しましょう。

  • 商品・サービスの質はどうか?
  • 商品・サービスのターゲットは誰か?
  • 競合他社との違いは何か?勝っている点、そうでない点はなにか?

など

実際に利用することで商品・サービスについての企業の強みや特徴を体感できます。さらに深堀りして調べたいポイントが見つかることも多くあります。

OB・OG訪問

OB・OG訪問の意味は、上記の手段では分からない情報、調べ切れなかった情報を得ることにあります。OB・OG訪問を有意義なものにするためには、前段階で、できる限りの企業研究を十分に行っておき、訪問の際に聞くことをまとめておくことが大切です。

OB・OG訪問では次のようなことを質問する方が多いです。

実際の業務

  • 業務内容
  • 一日の流れ
  • 業務目標はどのようなものか
  • 業務目標を達成すると会社・事業にどのように貢献できるのか
  • やりがい・大変なことは何か
  • その先輩が会社で目指していること

実際の社内・会社の様子

  • 社内の雰囲気

事業について

  • その先輩は、競合にはない自社の強みをどう考えているか
  • その先輩は、自社の課題をどう考えているか

待遇

  • 評価の仕組み
  • 昇給・昇格の仕組み
  • 産休・育休の取得実績

先輩の就職活動

  • 企業研究をどのように行ったか
  • 何を基準に志望企業を決めていたか
  • 最終的にこの企業に入社した理由は何か

など

質問例を挙げましたが、そのほかにも疑問があれば質問項目として挙げておきましょう。仕事の合間を縫って時間を作ってもらっていることを意識し、質問の優先順位をあらかじめ考えておくことも必要です。また、待遇面について聞くときは勤務への意欲を一緒にアピールし質問の仕方を工夫しましょう

例えば、産休・育休の取得実績を聞きたいときは、「出産や育児と両立しつつ仕事でも活躍したいと思っているのですが、産休などの制度を利用されている先輩方はいらっしゃいますか?」といったように前向きな姿勢を見せながら聞くことが重要です。

インターンシップ

インターンシップがある場合は積極的に参加しましょう。インターンシップは会社に入って実際の業務を経験したり、社員の方と交流したりすることで社風や業務内容、雰囲気の実態を知るチャンスです。

新卒向け就職エージェント

インターンシップやOB・OG訪問ができない場合は、企業の詳しい情報を自分だけで調べるのはなかなか難しいかと思います。そのようなときは新卒の就職エージェントを頼るのも一つの方法です。キャリアアドバイザーが学生と企業の間に立って選考をサポートするサービスで、キャリアアドバイザーを通じて企業の詳しい情報を知ることができます。

特に、業務内容やキャリアアップの展望はもちろん、給与、休日など企業の方には聞きにくいことも確認できる場合があります。