ホテルへの就職を目指して志望動機を書こうとしたとき、「何をどう伝えればよいのか分からない」「独自の強みやエピソードを見つけられない」と書き方に悩んでいませんか。
ここでは、「なぜ他の接客業ではなくホテルなのか」という業界特有の視点を踏まえたうえで、熱意が伝わる志望動機の書き方を4ステップで解説します。
フロントやブライダルなどの職種別・強み別の例文や、ホテル業界だからこそ気をつけたいポイントも紹介していますので、ぜひ就活準備の参考にしてみてください。
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この記事で分かること(目次)
- ホテル業界の主な職種と仕事内容
- ホテル業界の採用担当者が志望動機で確認していること
- なぜ「ホテル」なのか?他の接客業と差別化する3つの切り口
- ホテル業界の志望動機の書き方【4ステップ】
- ホテル業界の志望動機の例文【職種・強み別】
- ホテル業界の志望動機で「もったいない」表現を避けるチェックポイント
- ホテル業界の志望動機に関するよくある質問
- ホテルの志望動機に迷ったら、キャリアアドバイザーに相談しよう
ホテル業界の主な職種と仕事内容
ホテルの志望動機を書くには、まずホテル業界にどのような職種があり、それぞれがどのような役割を担っているかを理解しておくことが大切です。
志望動機に職種への理解が反映されていると、採用担当者に「業界・仕事をきちんと調べている」という印象を与えられます。以下では、ホテル業界を代表する5つの部門を紹介します。
宿泊部門(フロント・ベル・コンシェルジュ)
フロントはチェックインやチェックアウトの対応をはじめ、お客様の問い合わせや要望に対応する、ホテルの「顔」ともいえる職種です。
ベルスタッフは荷物のお預かりや館内案内を担い、コンシェルジュはレストランの予約や観光情報の提供など、お客様の滞在をトータルでサポートします。いずれも接客の最前線に立つ職種で、コミュニケーション能力やホスピタリティが強く求められます。
料飲部門(レストラン・バー・宴会サービス)
料飲部門は、レストランやバーでの接客・サービス、宴会場での配膳・運営補助などを担う部門です。
食事という体験を通じてお客様に満足を提供する役割を担うため、料理や飲み物に関する知識も求められます。
宴会部門では、婚礼や企業の懇親会など大規模なイベントをサポートすることも多く、チームワークと段取り力が重要になります。
ブライダル・イベント部門
ブライダル・イベント部門は結婚式や披露宴の企画・運営をサポートする部門で、カップルの一生の思い出に残る特別な日を演出する仕事です。
打ち合わせから当日の進行管理まで、長期間にわたってお客様と関わり続けることが多く、丁寧なコミュニケーションと細部への気配りが求められます。ハレの日を支えるやりがいを感じやすい職種です。
営業部門(法人営業・企画営業)
営業部門は、ホテルの客室や宴会場、レストランなどを企業や旅行会社に向けて売り込む部門です。商談の場では自社ホテルの強みを的確に伝え、継続的な取引関係を築いていくことが求められます。
接客の現場に近いサービス職とは異なり、数字への意識やプレゼンテーション能力が評価されやすい職種です。
管理・バックオフィス部門
管理・バックオフィス部門は、人事・経理・総務・マーケティングなど、ホテルの運営を裏側から支える部門です。
直接お客様と接する機会は少ないものの、従業員の働きやすい環境を整えたり、ホテルのブランドを発信したりと、経営の根幹を担います。
「ホスピタリティを間接的に支えたい」という思いを志望動機に込めやすい職種でもあります。
ホテル業界の採用担当者が志望動機で確認していること

志望動機を書く前に、採用担当者が何を見ているのかを理解しておくと、伝わる内容に近づけやすくなります。ホテル業界の採用担当者が志望動機で確認しようとしているのは、大きく3つの問いに集約されます。
①なぜ接客業・サービス業を選んだのか
ホテルはサービス業の中でも特に人と深く関わる仕事です。
そのため採用担当者は、応募者が「なぜメーカーや商社ではなく、対人サービスの仕事を選ぶのか」という点に着目しているケースがあります。
接客や人との関わりに対する根本的な動機が曖昧な志望動機は、説得力を発揮しにくくなる懸念があります。
②なぜホテル業界を選んだのか
飲食・航空・旅行など、他のサービス業ではなくホテルを選んだ理由も確認されます。
「人に喜ばれたい」という動機は多くのサービス業に共通しますが、「ホテルという場だからこそ実現できること」を伝えられると、ホテルへの志望度の高さをアピールできます。
例えば、宿泊という非日常の体験を提供する点や、長期的な滞在を通じてお客様との関係を深められる点など、ホテルならではの魅力と自分の動機を結びつけることが大切です。
③なぜそのホテルを選んだのか
採用担当者が特に重視するポイントの一つが、「なぜ他社ではなく、当ホテルなのか」という視点です。
企業理念・ブランドコンセプト・サービスの特徴・立地や客層など、そのホテル固有の情報を踏まえた志望理由を伝えると、志望度の高さと企業研究の深さを同時にアピールできます。
公式サイトや採用情報だけでなく、実際にホテルを訪れた体験や社員インタビューなどから得た一次情報を盛り込むと、さらに説得力が増します。
なぜ「ホテル」なのか?他の接客業と差別化する3つの切り口
ホテルの志望動機を作成する際、事前の自己分析や企業研究の質が、志望度の高さをアピールすることにつながります。採用担当者は、「なぜメーカーや商社ではなく対人サービス業なのか」、そして「飲食や航空などの他業種ではなく、なぜホテルなのか」という視点に注目しています。
ここでは、接客業への関心を深掘りし、ホテル業界ならではの魅力を伝えるための3つの切り口を紹介します。
切り口①:「日常」ではなく「非日常」の空間を提供する点
飲食業やアパレル業がお客様の「日常」に寄り添う役割を持つ一方で、ホテルは宿泊や宴会といった「非日常」の体験を提供する空間です。特別な時間を過ごす場所だからこそ、より高いレベルのホスピタリティや、心に残る空間の演出が求められます。
「非日常の空間で、お客様の特別な日を支えたい」という視点を取り入れることで、ホテルという場だからこそ実現できるサービスへの熱意を表現できます。
過去の旅行やアルバイトでの実体験と結びつけて伝えることで、より説得力が増します。
切り口②:お客様と長時間・継続的に関われる点
店舗での販売や飲食などの接客業務は、お客様との接点が短時間となるケースがあります。対してホテル(特に宿泊部門)は、チェックインからチェックアウトまで、あるいは数日間の連泊を通して、お客様と長時間かつ継続的に関わる特性があります。
お客様の様子をうかがいながら潜在的なニーズを汲み取り、滞在中の安心感や満足度を高めていくプロセスは、ホテル特有の魅力です。
「お客様にじっくり向き合い、滞在全体をサポートしたい」といった動機は、業界の特性を深く理解した志望理由として伝わります。
切り口③:そのホテル独自のコンセプトやターゲット層への共感
ホテル業界の中でも、外資系ラグジュアリーホテル、国内の老舗ホテル、宿泊特化型ビジネスホテルなど、業態によってターゲット層や注力しているサービス、求める人材像は異なります。
公式サイトや採用説明会で得た一次情報をもとに、そのホテル固有の理念やコンセプトを把握しましょう。
そのうえで、コミュニケーション能力や臨機応変な対応力など「自分の強みが、そのホテルの仕事内容や顧客層にどう活かせるか」を照らし合わせて伝えることで、入社後の活躍イメージをより具体的にアピールできます。
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ホテル業界の志望動機の書き方【4ステップ】

準備が整ったら、実際に志望動機を書いていきましょう。
ここでは、伝わりやすい志望動機を作るための4ステップを解説します。各ステップで意識すべきポイントを押さえながら進めると、読んだ採用担当者が「会ってみたい」と思える志望動機に仕上がります。
①結論を最初に書く
志望動機の冒頭では、「なぜこのホテルを志望しているのか」という結論を一文で伝えます。
最初に結論がないと、採用担当者は読み進めながら「何を言いたいのか」を探し続けることになり、印象が弱くなってしまいます。
「貴社のホスピタリティ精神に共感し、〇〇という強みを活かして貢献したいと考えています」のように、簡潔に志望の核心を伝えることを意識しましょう。
②なぜホテル業界・そのホテルなのかを伝える
結論のあとは、その志望理由に至った背景を説明します。
「なぜホテル業界を選んだのか」と「なぜそのホテルでなければならないのか」の2段階で説明できると、採用担当者の「なぜ?」という疑問に答えられます。
このとき、ホテル側の特徴や取り組みを具体的に挙げることで、企業研究をしっかり行っていることが伝わります。
③自分の経験・強みとエピソードを示す
なぜそのホテルを志望するかを述べたあと、自分の経験や強みを根拠として示します。
「アルバイトでの接客経験を通じて〇〇を学んだ」「留学で培った語学力を活かしたい」など、自分だけのエピソードを添えることで説得力が生まれます。エピソードは長く書く必要はなく、「課題→行動→学び」の構造で簡潔にまとめるのがポイントです。
④入社後にどのように貢献したいかを書く
最後は、「入社後にどう活躍したいか」という展望で締めくくります。
「将来的には〇〇職として貢献したい」「チーム全体のサービス品質向上に関わりたい」など、入社後の具体的なイメージを示すことで、長く活躍してくれそうだという印象を与えられます。
志望動機を「よろしくお願いします」で終わらせるのではなく、貢献の意欲で締めることを意識しましょう。
ホテル業界の志望動機の例文【職種・強み別】
ここでは、実際の志望動機作成の参考になるよう、職種や強みの方向性ごとに例文を紹介します。そのままコピーして使うのではなく、自分の経験や志望するホテルの特徴に合わせて書き換えることで、オリジナリティのある志望動機に仕上げましょう。
例文①フロントスタッフ志望(ホスピタリティ)
貴社のフロントスタッフとして、お客様一人ひとりの背景に寄り添ったおもてなしを提供したいと考え、志望いたしました。大学在学中、国際交流サークルで海外からの留学生の受け入れを2年間担当しました。
言葉や文化の違いから戸惑う留学生に対して、相手の立場に立った声かけや情報提供を心がけるなかで、相手の背景を理解したコミュニケーションの大切さを実感しました。
この経験を通じて、画一的な対応ではなくお客様ごとに異なるニーズを汲み取る力が身についたと感じています。採用説明会では、貴社が海外からの宿泊客を多く迎えており、多様な文化背景を持つお客様への対応力を重視されていることをうかがいました。
英語での対応経験と傾聴力を活かしながら、チェックインの瞬間からチェックアウトまで、お客様が「また来たい」と感じられるような滞在体験の提供に貢献したいと考えています。
採用担当者に評価されるポイント
この例文が評価されやすい理由は、「なぜこのホテルのフロントなのか」が具体的に伝えられている点にあります。
国際交流サークルという実体験を根拠にしているため、ホスピタリティへの関心が表面的な言葉ではなく経験に裏づけられていることが伝わります。
また、採用説明会で得た情報を盛り込むことで、企業研究の深さと志望度の高さが同時にアピールできています。「また来たい」という具体的な目標を締めに置いている点も、入社後の活躍イメージを採用担当者に持たせやすくしています。
さらに、語学力と傾聴力という2つの強みをセットで提示している点も印象的です。
単に「英語が話せる」だけでなく、相手の話を引き出す力も持ち合わせていることを示せており、フロント業務に必要な素養を具体的にイメージさせる構成になっています。
例文②宴会・ブライダル部門志望(細部への気配り)
人生の特別な瞬間を演出する仕事に携わりたいという思いから、貴社のブライダル部門を志望いたしました。大学2年生のときから約1年半、結婚式場のサービススタッフをアルバイトで経験しました。その中で、テーブルクロスの僅かな皺やグラスの角度といった「細部への徹底したこだわり」が、非日常の感動体験を支えていることを学びました。
私は常にゲストの視点に立ち、空間のノイズとなる要素を先回りして整えるよう努めてまいりました。
貴社は宿泊施設を併設する強みを活かし、遠方からのお客様への配慮や、挙式後も記念日ごとに帰ってこられる「生涯を通じたつながり」を大切にされています。その理念に深く共感いたしました。
入社後は、私の強みである「細部への気配り」を活かし、新郎新婦様はもちろん、お越しになるすべてのゲストに安心していただける特別な時間を提供したいと考えております。
採用担当者に評価されるポイント
ブライダル業界への憧れで終わらせず、「なぜ専門の結婚式場ではなく、ホテルなのか」という理由(宿泊施設の併設、挙式後も続く長期的な関係性)が明確に言語化されており、業界研究の深さが伝わりやすい構成になっています。
また、「テーブルクロスの皺やグラスの角度」といった具体的な描写があることで、現場の厳しさや実態を理解していることがアピールできます。
単に「感動しました」という受け身の感想ではなく、「空間のノイズを先回りして整えるよう努めた」という自発的な行動(自己PR)と志望動機が接続されている点も、入社後の再現性を感じさせるポイントとして評価されやすい志望動機になります。
例文③営業部門志望(提案力・折衝力)
法人向けの宿泊・宴会プランの提案を通じて、貴社の売上拡大と新たな顧客基盤の構築に貢献したいと考え、志望いたしました。ゼミ活動では地域の中小企業を対象にした課題解決プロジェクトに取り組み、担当企業の経営者へのヒアリングを重ねながら提案資料を作成しました。
相手のニーズを丁寧に引き出すことの大切さと、論理的に提案を組み立てることの難しさを実感し、この経験が「相手の立場に立った提案力」を磨くきっかけになりました。学内のプレゼンコンテストでは優秀賞を受賞することができ、伝える力への自信にもつながっています。
貴社は都市型コンベンションホテルとして法人利用の実績が豊富であり、企業や団体に対して提案型の営業が求められる環境だと理解しています。入社後はまず先輩の商談に積極的に同行しながら業務の流れを学び、早期に独立した担当者として貴社の営業成果に貢献できるよう努力していきたいと考えています。
採用担当者に評価されるポイント
ホテルの営業職の志望動機で差がつきやすいのは、「なぜサービス職ではなく営業を選んだのか」が明確かどうかです。
この例文では、ゼミでの提案活動という具体的な経験を根拠に、提案力と傾聴力をアピールしており、単に「人と話すのが好きだから」という動機との差別化ができています。
プレゼンコンテストでの受賞実績を自然に添えることで、実績に基づいたアピールになっている点も好印象です。
また、「まず先輩に同行して学ぶ」という姿勢を示すことで、謙虚さと成長意欲のバランスが伝わり、新卒ならではの素直さもアピールできています。貴社の特徴として「都市型コンベンションホテル」という具体的な表現を使っている点も、企業研究の深さを示すうえで効果的です。
例文④管理部門志望(縁の下の力持ち)
「非日常の空間と質の高いのおもてなしを提供するホテルスタッフを裏側から支え、ゲストの感動に貢献したい」という思いから、貴社の管理部門を志望いたします。
私は大学のサークル活動で会計担当として予算管理や備品調達を担うなかで、見えないところでの入念な準備が組織全体のパフォーマンスを左右することを学び、裏方として人を支える役割にやりがいを見出しました。
数ある業界の中でもホテルの管理部門を志す理由は、ホテルにおいては「スタッフのサービスそのものが商品」だからです。フロントやレストランなど、多様な部門のスタッフが心身ともに充実して働ける環境があってこそ、ゲストに質の高い宿泊体験を提供できると考えています。
「従業員の働きやすさがお客様の笑顔を創る」という貴社の理念に深く共感しており、入社後は人事や総務の業務を通じて、現場のプロフェッショナルたちが接客に専念できる環境を整え、貴社のブランド価値向上に貢献したいと考えております。
採用担当者に評価されるポイント
管理部門の志望動機で陥りやすい「他の業界の事務職でもよいのでは?」という採用担当者の疑問に対し、「ホテル業界ならではの理由」を明確に提示できている点が評価ポイントです。
「ホテルはスタッフのサービスそのものが商品である」という業界の特性を捉え、「現場スタッフの環境を整えることが、ゲストへの提供価値(サービスの質)の向上に直結する」というロジックを展開することで、ホテル業界のバックオフィスを志望する必然性を、説得力を持って伝えられます。
また、サークルでの裏方の経験と、志望企業の理念(従業員満足が顧客満足につながるという考え方)を自然にリンクさせており、入社後にどう貢献したいかのビジョンが鮮明に浮かぶ構成になっています。
例文⑤語学力を活かしたい(外資系・グローバルホテル向け)
「言語の壁を越え、ゲストの文化や価値観に深く寄り添ったおもてなしを届けたい」という思いから、グローバルブランドとして世界中に展開する貴社を志望いたしました。
大学時代のカナダ留学では、多国籍なクラスメートと関わるなかで「単に英語が話せるだけでは、本当の信頼関係は築けない」という壁に直面しました。文化や習慣の違いを理解し、相手のバックグラウンドを尊重して言葉や振る舞いを選ぶことで、初めて心を通わせることができると実感したことは大きな財産です。
帰国後はこの学びを土台とし、語学力を心を通わせる「手段」として確実に使いこなすためTOEIC900点を取得して実践的なコミュニケーション力を磨いてまいりました。
世界各国から多様なゲストをお迎えする貴社は、語学力以上にこうした「異文化への深い理解」が求められ、活きる環境だと感じています。入社後はフロント業務において、ゲスト一人ひとりの背景に合わせたきめ細やかな対応で安心感を提供し、「次もまたこのホテルに泊まりたい」と思っていただけるリピーターの獲得に貢献したいと考えております。
採用担当者に評価されるポイント
語学力を「手段」として位置づけ、目的である「異文化への深い理解」との関係を明確に構造化している点が、この例文の強みです。
「単に英語が話せるだけでは信頼関係は築けない」という留学中の具体的な気づきを根拠に置いているため、主張に説得力が生まれています。
TOEIC900点という客観的な数字も、その文脈のなかで示すことでスコア自慢に終わらず好印象につながっています。
締めくくりに「リピーター獲得」という具体的な貢献イメージを添えることで、採用担当者が入社後の活躍を描きやすい志望動機になっています。
ホテル業界の志望動機で「もったいない」表現を避けるチェックポイント

志望動機を書き終えたら、提出前に「採用担当者により魅力が伝わる内容になっているか」を確認してみましょう。よくある「惜しい表現」も、少し切り口を変えるだけで、前向きで好印象な志望動機へと生まれ変わります。
ここでは、代表的な4つのチェックポイントをBefore/Afterの改善例とともに解説します。
チェック①:「感動体験」だけに終わっていないか?
「子どものころ家族で泊まったホテルのサービスに感動した」という体験は、志望動機の出発点として説得力があります。
ただし、その感動体験を紹介するだけで終わってしまうと、「体験者」の視点にとどまり、「提供者」として何をしたいのかが伝わりにくいです。感動した体験を「なぜ自分がそれを提供する側になりたいのか」につなげることで、入社意欲が伝わる志望動機に変わります。
表現のBefore/After
もったいない表現(Before)
「幼いころに家族で貴ホテルに宿泊した際、スタッフの方が温かく対応してくださり深く感動しました。私もあの時のような感動を届けられるスタッフになりたいです。」
好印象な表現(After)
「幼いころに貴ホテルで受けた温かいおもてなしが、サービス業界を志す原点となっています。大学時代は飲食店のアルバイトに注力し、今度は自分が『心地よい空間を提供する側』として貢献したいと考え、自発的な行動を心がけてまいりました。おもてなしの基準を常に高く掲げる貴ホテルで、これまでの学びを活かし、お客様の特別な1日を支えたいと考えています。」
改善のアドバイス
感動した出来事をきっかけとして提示した後は、「その体験を経て、自分がどのような行動や努力を起こしたか」というプロセスのエピソードを添えましょう。
そうすることで、「入社後に活躍するイメージ」へと説得力が増していきます。
チェック②:「接客が好き」だけで終わっていないか?
「人と話すことが好き」「接客に関わりたい」という熱意はとても大切ですが、それだけでは「なぜ飲食やアパレルではなくホテルなのか」「なぜそのホテルなのか」が十分に伝わりづらいです。
接客が好きな気持ちを一歩深掘りし、「ホテルの空間だからこそ届けられるもの」と結びつけることが大切です。
表現のBefore/After
もったいない表現(Before)
「アルバイトで接客の楽しさを知りました。人と接することが大好きなので、貴ホテルのフロントでお客様に喜ばれる接客がしたいと思い志望しました。」
好印象な表現(After)
「アルバイトでの接客経験を通じて、お客様のご要望を先回りして満たすおもてなしにやりがいを感じるようになりました。滞在時間が長く、お客様とより深い信頼関係を築けるホテルという舞台で、一人ひとりに寄り添ったサービスを提供したいと考え、貴ホテルを志望いたしました。」
改善のアドバイス
「好き」という言葉の奥にある、「相手が喜んでくれる瞬間に立ち会いたいと思った具体的な体験」や、「ホテルならではの長期的な関わり方に惹かれた理由」を言葉にしてみましょう。
チェック③:特定の部署や職種へのこだわりが強すぎないか?
特定の部署や職種に対して強い熱意を持つこと自体は素晴らしいアピールポイントであり、自分のキャリアにおける大切な選択です。
希望部署への情熱をしっかりと伝えつつ、「〇〇部門で専門性を深め、貴社のサービス向上に貢献したい」といった前向きな表現にとどめる方法もあります。
総合職での採用など、配属先が確約されていない場合は、「どの部署に配属されても、すべてはホテル全体のおもてなしを学ぶ糧になる」という広い視野や柔軟な姿勢を併せて示せると企業が求める人物像に近づきます。
※最初から配属先が確約されている「職種別採用」に応募する場合は、その職種に特化した志望動機で問題ありません。事前に募集要項を確認しておきましょう。
表現のBefore/After
もったいない表現(Before)
「私はブライダル部門で、新郎新婦様の一生に一度の記念日を創る仕事だけに取り組みたいと考え、貴ホテルを強く志望します。」
好印象な表現(After)
「新郎新婦様の一生に一度の記念日を演出するブライダル部門に最も強く惹かれています。一方で、ホテルのすべてのおもてなしは各部門の連携で成り立っていると理解しております。将来的にどの部門に配属されたとしても、まずは現場の基礎を貪欲に吸収し、ホテル全体のサービス品質向上に貢献していきたいと考えております。」
改善のアドバイス
希望職種への強い熱意はあなたの強みです。そこに「どのような役割であっても、すべてはホテル全体のおもてなしを学ぶ大切な糧になる」と柔軟な姿勢があることを添えられると、ホテル全体への貢献を考えられる広い視野があることが採用担当者に伝わります。
チェック④:どのホテルにも使い回せる内容になっていないか?
「企業理念に共感した」「サービス品質が高いから」といった理由は、ホテル名を差し替えるだけで他のどのホテルにも通用してしまいます。これでは採用担当者に「本当に当社が第一志望なのかな?」と疑問を持たれてしまうかもしれません。
表現のBefore/After
もったいない表現(Before)
「貴ホテルの『お客様第一』という企業理念に深く共感しました。質の高いサービスを学び、おもてなしのプロとして成長していきたいと考えています。」
好印象な表現(After)
「貴ホテルが掲げる、地域社会と共生しながら魅力を発信する『〇〇(具体的なコンセプト)』という理念に深く共感いたしました。説明会で〇〇様が『お客様の日常に寄り添う一言を大切にしている』とお話しされていた姿勢に感銘を受け、私も単なる宿泊の提供を超えた、温かいつながりを創るおもてなしに挑戦したいと考え志望いたしました。」
改善のアドバイス
そのホテルならではの「独自のコンセプトや強み」「説明会や実際に訪問して感じた一次情報(社員の言葉やサービスの特徴)」を具体的に盛り込みましょう。「このホテルだからこそ働きたい」という熱意が、より具体的に伝わるようになります。
ホテル業界の志望動機に関するよくある質問
Q. ホテルでのアルバイトや接客の経験がありません。新卒・未経験からでも魅力的な志望動機は書けますか?
ホテルでの接客やアルバイトが未経験でも、魅力的な志望動機を十分に作成できます。
新卒採用において、採用担当者は「ホテルでのアルバイト経験の有無」よりも、「入社後に自社で活躍してくれそうな素質や、おもてなしへの前向きな姿勢があるか」を重視しています。
ホテルでのアルバイトや接客が未経験の場合は、「なぜホテルで働きたいと思ったのか」というきっかけを丁寧に言語化することと、企業研究を通じて「なぜそのホテルなのか」を具体的に示すことがより一層大切になります。
また、ゼミやサークル、日常生活の中で発揮した強みをホテルの仕事と結びつけて伝えることで、未経験でも説得力のある志望動機を作ることができます。
自分の強みと志望するホテルの仕事をいかに結びつけられるかを意識して考えてみましょう。
もし「自分のエピソードから、ホテルで活かせる強みがうまく見つけられない」と迷ったときは、一人で悩まずにマイナビ新卒紹介のキャリアアドバイザーにご相談ください。
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Q. 希望する職種が明確に決まっていない場合、志望動機はどう書けばよいですか?
希望職種が決まっていない場合は、特定の職種に絞った志望動機を書こうとすると内容が薄くなってしまう場合があります。
そのような場合は、「ホテルという環境で働きたい理由」と「自分がどのような価値を提供したいか」を軸に志望動機を組み立てることをおすすめします。
また、「まずは現場でサービスの基礎を学びながら、自分の適性を見極めていきたい」という姿勢を示すことも、柔軟性と成長意欲のアピールにつながります。職種へのこだわりよりも、ホテル業界で働く意欲そのものを伝えることを意識しましょう。
Q. 志望するホテルをまだ1社に絞れていません。志望動機はどのタイミングで作ればよいですか?
志望動機は、企業研究を進めながら作っていくものです。最初から1社に絞る必要はなく、まずは複数のホテルを研究するなかで「自分がどのようなホテルに惹かれるのか」を明確にしていくことが大切です。
各ホテルの理念・ブランドコンセプト・サービスの特徴を比較していくうちに、「このホテルだからこそ働きたい」という理由が見えてくることがあります。説明会やOB・OG訪問を通じて一次情報を集めながら企業研究を深め、その内容を志望動機に反映させていくという順番で進めると、説得力のある内容に仕上がりやすくなります。
Q. 複数のホテルを受けているとき、志望動機はどう書き分ければよいですか?
複数のホテルに応募する場合、志望動機の「骨格」は共通していても問題ありませんが、「なぜそのホテルなのか」の部分は必ずホテルごとに書き換える必要があります。
企業名を変えるだけで他のホテルにも使い回せる内容になっていないか、提出前に必ず確認しましょう。各ホテルの採用サイト・理念・サービスの特徴を調べ、「このホテルだからこそ」という要素を1つ以上盛り込むことが大切です。
書き分ける際は、ホテルの規模・ブランドコンセプト・主な客層・特徴的なサービスなど、企業ごとに異なる要素に着目すると、差別化しやすくなります。
Q. 志望動機で「ホテルのサービスに感動した」という体験を伝えたいのですが、どう書けばよいですか?
「ホテルのサービスに感動した」という体験は、志望動機の出発点として自然で説得力があります。ただし、感動した体験を紹介するだけで終わってしまうと、「サービスを受けた人」の視点にとどまってしまい、「なぜ提供する側になりたいのか」が伝わりづらくなります。
感動した体験を述べたあとは、「その体験のどこに心が動いたのか」「自分も同じような体験を提供したいと思った理由は何か」という問いを自分に投げかけ、考えてみましょう。
体験したことを基に、なぜ志望するのかという考えを添えることで、採用担当者に熱意が伝わりやすい志望動機になります。
ホテルの志望動機に迷ったら、キャリアアドバイザーに相談しよう
ホテルの志望動機で重要なのは、「なぜ接客業か」「なぜホテル業界か」「なぜそのホテルか」という3つの問いに、自分の言葉で答えられているかどうかです。4ステップ(結論→理由→エピソード→展望)の構成を意識しながら書くことで、採用担当者に伝わる志望動機を作ることができます。
注意点を踏まえたうえで、紹介した例文を参考にしながら、ぜひ自分だけの志望動機を完成させてください。
ただし「自分の志望動機でこのホテルに通用するか不安」「どの強みを前面に出したらよいか迷っている」という場合は、一人で悩まずに第三者の視点を取り入れることも選択肢の一つです。
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