質問
「就活の自己PRで『主体性・行動力』をアピールしたいのですが、多くの学生が使う言葉なので、ありきたりな表現にならないか心配です。また、一歩間違えると『勝手な行動をする人』と思われないかも不安です。差別化できる言い換え表現や、ESの書き方を教えてください。」
回答
「主体性」は、「課題発見力」や「巻き込み力」という強みに具体化できます
「主体性」は、自己PRでは 課題発見力(現状打破)/巻き込み力(リーダーシップ)/考動力(自走力) などに具体化して伝えると、解像度が上がり評価されやすくなります。
ただ「自分から動きました」と伝えるだけでは、「言われたことをやっただけ」や「独りよがり」と誤解されるリスクがあります。「なぜやる必要があったのか(目的)」と「周囲への影響(貢献)」をセットで伝えるのがコツです。
✅この記事では、あなたのエピソードに合わせて選べる「主体性」を具体化する3つの切り口と、ES・面接で使える自己PRの例文を紹介します。
「主体性」を強みに言い換える3つの切り口
質問にもあった通り、単に「主体性があります」と言うだけでは、採用担当者の印象に残りにくい場合があります。あなたが「どのような状況で自ら動けるのか」によって、以下の3つのパターンに変換してみましょう。
”主体性”は、場合によっては『独断』『協調性不足』と受け取られる場合もあります。
逆に、『現状分析→自発的な提案→周囲との連携→改善』まで話せると、入社後の再現性が伝わり、前向きに評価される傾向があります。
以下の表を参考に、あなたのタイプに近い「言い換え」を選んでみましょう。
| パターン | エピソードの特徴 | おすすめの言い換え |
|---|---|---|
| A | 誰も気づいていない問題を見つけて動く | 課題発見力・現状打破力 |
| B | 周囲に働きかけてチームを動かす | 巻き込み力・周囲への影響力 |
| C | 失敗を恐れずに挑戦し続ける | 考動力・挑戦心 |
パターンA:誰も気づいていない問題を見つけて動く場合
📌言い換え: 「課題発見力・現状打破力」
指示された業務だけでなく、「もっとこうすれば良くなるのに」という改善点に気づけるタイプです。言われる前に動く姿勢は、変化の激しいビジネス現場で求められる場面が多い力です。
【書き出し例】
「私は、現状に満足せず自らボトルネックを見つけ出す『課題発見力』があります。決まったルーチンワークをこなすだけでなく、『なぜこの作業が必要なのか』を常に問いかけ、より効率的な仕組みを提案・実行することができます。(具体的には~)」
パターンB:周囲に働きかけてチームを動かす場合
📌言い換え: 「巻き込み力・周囲への影響力」
自分一人で完結せず、周りの人を巻き込んで大きな成果を出すタイプです。自分勝手な行動ではなく、チーム全体の利益を考えて動けるリーダーシップを示せます。
【書き出し例】
「私は、目標達成のために周囲の協力を仰ぎ、チームを前進させる『巻き込み力』があります。困難な壁に直面した際も、一人で抱え込むのではなく、メンバーの強みを活かした役割分担を提案し、組織全体で解決策を実行します。(具体的には~)」
パターンC:失敗を恐れずに挑戦し続ける場合
📌言い換え: 「考動力(考え、動く力)・挑戦心」
考えるだけでなく、実際に行動に移して検証できるタイプです。「とりあえずやってみる」という無鉄砲さではなく、仮説を持って動く姿勢を強調します。
【書き出し例】
「私は、困難な状況でも思考を止めず、まずは一歩を踏み出す『考動力』があります。机上の空論で終わらせず、自ら小さなアクションを起こして結果を検証し、PDCAを高速で回しながら正解に近づくことができます。(具体的には~)」
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【例文】主体性を強みに変える自己PR
強みを理解していても、伝え方次第で魅力が十分に伝わりにくくなります。ここでは、自己PRを組み立てやすくなる「PREP法」に基づいた構成と例文を紹介します。
PREP法とは?
論理的で分かりやすい構成を作るためのフレームワークが「PREP法(プレップ法)」です。
PREP法は、以下の4つのステップの頭文字を取ったものです。
- Point(結論):最初に強み(言い換え表現)を述べます。
- Reason(理由):なぜそれが強みなのか説明します。
- Example(具体例):具体的なエピソードを挙げます。
- Point(結論): 入社後の貢献イメージで締めます。
この順番で話を展開することで、聞き手や読み手はストレスなく内容を理解でき、「再現性のあるスキル」として伝わります。
自己PRの基本構成(結論・理由・具体例・結び)
PREP法を基に、まずは「私の強みは〇〇です」という結論から始めます。
次にその理由、それを裏付ける具体的なエピソード、そして最後に「その強みを活かして貴社でどう貢献するか」で締めくくりましょう。
例文1:「課題発見力・改善力」としてアピールする場合(文字数:約350文字)
【例文】
私の強みは、組織の課題を自分事として捉え、自ら改善策を実行する「課題発見力」です。 私はカフェのアルバイトにおいて、新人の離職率が高いという問題に直面しました。店長は「忙しいから仕方ない」と諦めていましたが、私は「教育マニュアルがなく、新人が放置されている状況」こそが原因だと考え、自らマニュアル作成を提案しました。 業務時間外に先輩スタッフへのヒアリングを行い、写真付きで業務手順を可視化しました。さらに「メンター制度」の導入も提案し、店全体で新人をサポートする体制を作りました。 その結果、半年間で離職者はゼロになり、店舗の売上目標も連続で達成できました。 この経験から、状況を動かすには、自分から働きかける姿勢が有効だと学びました。貴社においても、自ら仕事を作り出し、組織の成長に貢献します。
▼ ポイント💡
『指示待ちではなく課題を捉えて動いた』点が重要です。あわせて、関係者に目的を共有し、合意を取りながら進めたことも書くと良いでしょう。また、単に作っただけでなく「周囲(先輩など)を巻き込んでリサーチした」というプロセスを入れることで、独りよがりではないことを証明しています。
例文2:「巻き込み力・推進力」としてアピールする場合(文字数:約350文字)
【例文】
私の強みは、高い目標に向かって周囲の士気を高め、チームを牽引する「推進力」です。 所属するダンスサークルでは、学園祭のステージへの参加率が年々低下していることが課題でした。多くのメンバーが「練習が厳しすぎる」と感じていたため、私はリーダーとして「楽しむこと」を最優先にした改革を行いました。 一方的に練習メニューを決めるのではなく、全員から「やりたい曲」や「挑戦したいジャンル」をアンケートで集め、練習日程も個別に調整できるシステムを導入しました。一人ひとりと対話することで「自分たちのステージだ」という当事者意識を醸成しました。 その結果、過去最高の参加率95%を記録し、学園祭の投票では1位を獲得しました。 貴社においても、チーム全員が情熱を持って働ける環境作りに自ら働きかけ、成果を最大化させます。
▼ ポイント💡
主体性とは「自分が目立つこと」ではありません。「停滞している状況を、自分の働きかけで動かした」という事実が評価されます。「対話」や「アンケート」など、客観的な意見を取り入れた記述を入れると、協調性とのバランスが取れます。
まとめ:「主体性」は「考動」としてアピールしよう
企業が求める「主体性」とは、特別なリーダー経験のことではありません。 「目の前の景色を、もっと良くできないか?」と考え、誰に言われるでもなく小さな一歩を踏み出した経験こそが、評価される主体性です。
「なぜそれをやろうと思ったのか(動機)」と「周囲をどう巻き込んだか(配慮)」をセットで語れば、あなたの主体性は独りよがりではなく、強力なスキルとして伝わります。自信を持ってアピールしてください。



