【質問】留学経験をガクチカにするにはどうしたらいいですか?

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【質問】留学経験をガクチカにするにはどうしたらいいですか?

質問

「1年間留学に行きましたが、現地の大学で成績優秀者になったわけでも、インターンをしたわけでもありません。語学学校に通って、現地の生活を楽しんで帰ってきたという、いわゆる『行っただけ』に近い状態です。

このような『行っただけ』の留学経験は、就活のガクチカにならないでしょうか? 特別な実績がないと評価されないのではないかと不安です。」

回答

留学経験はガクチカになる!大切なのは「目的」と「行動」の言語化です

実績がなくても、留学はガクチカになります!

ですが、ご懸念の通り「ただ行ってきた(=留学したという事実)」だけでは、評価されにくいのが実情です。

なぜなら、企業が知りたいのは「留学したこと」そのものではなく、その経験を通じて「あなたがどう成長し、入社後にどう活躍してくれそうか」だからです。

評価されるコツは、①留学中の“困ったこと”を課題にする ②自分の工夫(回数・役割)を具体化する ③学びを入社後の行動に言い換える、の3つです。
※「楽しかった」「英語が伸びた」だけだと深掘りで弱くなるため、プロセスまでセットで準備しましょう。

1.なぜ「留学しただけ」ではガクチカにならないのか?

多くの就活生が誤解していますが、企業は「留学の内容(どこの国で何を学んだか)」よりも、「留学中の行動(どう過ごしたか)」を見ています。

「ガクチカにならない」典型的なパターン

  • 「アメリカに行きました」という事実しか書いていない
  • 「TOEICが◯点上がりました」という結果しか書いていない
  • 「楽しかった」という感想で終わっている

これらだけでは、あなたの「人柄」や「仕事への取り組み方」が見えてこないため、採用担当者の評価対象にならないのです。

「生活すること」自体がガクチカの種になる

 逆に言えば、特別な実績がなくても「プロセス」さえ語れればガクチカになります。 日本とは言葉も文化も違う環境で、数ヶ月間生活を成立させること自体が、実は大きなハードルです。

「バスが来ない」「注文が通じない」といった日常のストレスに対し、どう折り合いをつけ、適応していったか。その「適応力」や「バイタリティ」を言語化できれば、立派なアピールになります。

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2.「留学経験はガクチカにならない」を回避する3つの言語化ステップ

【ステップ1】留学の「目的」を再定義する

たとえ当時は「なんとなく海外に行きたい」という気持ちだったとしても、今の視点で振り返って意味付けを行いましょう。

  • なぜその国を選んだのか?
    例:多様な価値観に触れたかった、英語への苦手意識を荒療治したかった
  • 現地で一番「心が動いた」瞬間はいつか?
    例:自分の常識が通じず悔しかった時、拙い言葉でも相手と心が通じ合った時

これらを整理することで、「なんとなく」が「異文化理解への挑戦」や「コミュニケーションの壁を乗り越える試み」という目的に変わります。

【ステップ2】日常の「小さな困難」と「工夫」を探す

特別なイベントである必要はありませんので、「トラブルや大変だったこと」「当たり前に続けている習慣」「人から褒められたこと」など、過去を振り返ってみてください。

トラブルや大変だったことは?

  • シェアハウスでの掃除当番の揉め事
  • クラスで発言する勇気が出ない

工夫の例: 拙い英語でも図を描いて交渉した。周囲と溶け込むために球技大会を企画した。(→粘り強さ、課題解決力)

当たり前に続けていた習慣は?

  • 毎日現地の新聞に目を通した
  • 放課後は必ず図書館で予習復習をした

工夫の例: 知識不足を補うために、地道なインプットを継続した(→継続力、勤勉さ)

人から褒められたことは?

  • 「いつも笑顔で聞き上手だね」と言われた
  • ホストファミリーに日本料理を振る舞って喜ばれた

工夫の例: 言葉の壁を越えるために、非言語コミュニケーションや「相手を喜ばせる行動」を意識した(→ホスピタリティ、適応力)

▼ ポイント💡
なぜその行動をしたのか、「心情」まで説明できるとあなたの人柄が伝わり、説得力がグンと高まります。

例えば「図書館で勉強した」という習慣ひとつでも、なぜその行動をしたのか「理由」や「心情」を加えると印象が大きく変わります。

  • 心情なし: 「毎日図書館で勉強しました」
    ⇒ 真面目さは伝わるが、動機が見えない
  • 心情あり: 「授業で現地の学生の議論についていけず、悔しい思いをしたため、予習を徹底しようと毎日図書館に通いました」
    ⇒ 「負けず嫌い」「向上心がある」という人柄まで伝わる!

「成績優秀」のような結果そのものではなく、「どんな思いで、どう行動したか」というプロセスこそが、企業が最も評価したいポイントです。

ステップ3:入社後の「再現性」に繋げる

最後に、その経験から学んだことが、社会人としてどう活きるかを定義します。

  • NG例: 「英語が話せるようになりました」
    ⇒ これだけではスキル報告で終わってしまいます
  • OK例: 「言葉が通じない環境でも、相手の背景を想像し、諦めずに意思疎通を図る姿勢が身につきました。御社の営業職でも、顧客の潜在的なニーズを汲み取るために活かせると考えています」

失敗を恐れずに飛び込む「行動力」、異なる価値観を受け入れる「柔軟性」、自ら環境を変える「主体性」など、ご自身の経験に当てはめて考えてみてください。

それでも「自分の留学はガクチカにならない」と不安なら?

「頭では分かっても、自分の経験をうまく文章にできない」「どのエピソードを選べばいいか分からない」と悩む方は、キャリアアドバイザーと一緒に経験の棚卸しをしてみませんか?

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