公務員試験が不安で民間企業も選考を受けておこうかなと思っています。両方受けるのはだめでしょうか?

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【質問】公務員志望で勉強を進めていますが、受かるかとても不安です。就活軸もなくて、何となく受けようかなと思っていますがだめでしょうか?

回答
両方受けること自体は制度上も一般的にも問題ありません!
ただし、時間配分・民間企業の承諾期限・面接対応など、併願ならではの注意点を事前に把握しておくことが大切!

両方受ける時の注意点などもあるので、下記で解説しているポイントを抑えて進めましょう。

下記のデータによると、公務員を就職先に考えた学生の割合は全体の6割程度いますが、民間就職に切り替える学生も多くいることがわかります。

キャリアについて考える中で選択しが変わる可能性も大いにあり得るため、民間就職も視野に入れて活動することで自身の感情の変化にすぐに対応できます。

【図1】公務員を就職先として考えたことがあるか/ マイナビ 2027年卒 大学生公務員のイメージ調査
公務員を「考えている」学生は22.1%で前年の22.2%とほぼ変わらなかった。「考えたがやめた」学生は41.0%で前年の39.0%から微増だった。「就職先として考えたことがない」学生は30.5%で、「就職先にしたくない」学生は6.4%だった。【図1】

民間も受ける方がいい?

✔ キャリアの幅が広がる

公務員 ⇒ 安定・公益性・信頼性

民間 ⇒ 成長・スピード感・自由度

性質が大きく違うため、実際の選考や社員・職員の話を聞くことで、より適合度を具体化できます。部分があります。実際に民間企業の話を色々聞いてみることで自分が想像していたイメージと大きく違う可能性もあります。

✔ 合格タイミングが違うので併願できる

  • 公務員:試験時期が決まっている
  • 民間:通年採用や複数のタイミングがある

スケジュールや計画を立てておけば、どちらにもしっかりと取り組むことができます。

✔ 最終的に「自分が納得して選べる」

どちらに就業先を決めても、民間企業も比較・検討したうえで判断することができるため後悔の少ない選択をすることができます。

併願する前に知っておきたい注意点

公務員試験と民間企業の併願は制度上も一般的にも問題ありませんが、留意点はあります。
それらを事前に把握しておくことで、併願のメリットを最大限に活かしながらリスクを抑えて進めることができますので参考にしてみてください。

①時間・労力の競合リスク

公務員試験は教養・専門・論文・面接と対策範囲が広く、一般的に数百〜1,000時間超の学習が必要とされています。
一方、民間企業への就活もエントリーシート作成・企業研究・面接対策・日程調整に相当な時間を要します。

両方を同時に進めることで、どちらの準備も十分にできなくなる可能性があります。

対策のポイント

  • 公務員試験の筆記日程を軸に、民間の選考時期を調整する
  • 同時に進行する民間企業の社数を3〜5社程度に絞る
  • 「公務員の筆記対策期間」と「民間の面接集中期間」を明確に分ける

内定承諾期限と公務員試験結果のタイムラグ

民間企業の内定承諾期限は通常2週間〜1ヶ月程度ですが、公務員試験の最終合格発表は8〜10月頃になることが多く、タイミングが合わないケースが発生する場合があります。

その結果、以下のようなジレンマに直面することがあります。

-「公務員の結果を待ちたいが、民間の承諾期限が先に来る」
-「民間内定を承諾した後に公務員に合格し、辞退の判断を迫られる」
-「承諾期限の延長を相談したいが、切り出し方がわからない」

対策のポイント

  • 民間企業の選考を受ける段階で、合格発表時期を逆算しておく
  • 承諾期限の延長相談は誠実に早めに行う(メール・電話いずれも可)
  • 延長が難しい場合に備え、自分の中で優先順位を事前に決めておく

民間企業の面接での説明リスク

民間企業の面接では「公務員試験と併願していますか?」と聞かれることがあります。
正直に伝えた場合、志望度を疑われる可能性がある一方で、事実と異なる回答をすることは誠実さの面で問題があります。

対策のポイント

  • 併願の事実は正直に伝えたうえで、その企業を志望する理由を具体的に説明する
  • 「公務員も民間も経験したうえで、自分に合う環境を選びたい」という前向きな姿勢を示す
  • 「御社が第一志望です」と言えない場合は、「御社の◯◯に強く惹かれている」など関心の高さを具体的に伝える

精神的な負荷への準備

性質の異なる2つの選考を同時に進めることは、想像以上に精神的な負担がかかる傾向にあります。
片方の結果が思わしくないときに、もう片方の準備に影響が出ることも珍しくありません。

対策のポイント

  • 一人で抱え込まず、大学のキャリアセンターや信頼できる人に相談する
  • 「どちらかがダメでも、もう一方がある」という併願のメリットを思い出す
  • 完璧を目指さず、優先順位をつけて「今週やること」に集中する
  • 体調管理・睡眠・休息の時間を意識的に確保する

スケジュールを管理の土台をつくる

📌 カレンダーに必ず入れる項目

・公務員筆記試験日
・模試の予定
・公務員の面接時期(自治体ごと)
・民間のエントリー開始日
・民間の面接(一次〜最終)予想期間
・ES締切
・インターンや説明会

第一志望としている公務員試験の日程を主軸に、民間企業のスケジュール感も把握しておくことが重要です。場合によっては候補が限られることもあるため、早めの情報収集と優先順位付けをおすすめします。

同時進行社数の目安は3~5社程度と上限を設定、自身の負荷に応じて調整

同時に受ける企業数を3社~5社に上限決めておくことでスケジュール管理がしやすくなります。

1社お見送りになったら、1社を追加するようにすると選考中の企業の対策に集中できる環境が整います。

民間の面接は“公務員試験の前後”に寄せる

■ おすすめ配置

  • 公務員筆記試験の1〜2週間前:面接を極力入れない
    → 筆記対策を集中した方が合格率が上がる
  • 筆記後〜面接前の期間:民間を集中的に受ける
    → スケジュールが空くため効率が良い
  • 公務員の最終面接が近い場合:負荷を抑えたい場合は、第一志望民間は公務員最終面接後に回す選択も
    → 人によっては精神的な負荷を高く感じることもあるため、重要面接は時期をずらすと集中しやすいです。

民間企業では内定承諾期限が設けられることが多く、公務員試験の結果に内定承諾期限が間に合わないということもあります。公務員試験の合格と民間企業の内定が同時に獲得できると条件面なども含めたより具体的な比較ができるようになるため、おすすめです。

これだけはやっておくべき民間企業選考準備

”徹底した自己分析”を行うことで”就活軸”を明確化

自己分析を徹底的に行うことで、就活軸を明確化することと面接対策をすることが可能です。
就活軸が明確化されると受けるべき企業も絞られ、選考の無駄打ちを防ぐことができます。

徹底した自己分析ってどうやる?

過去の経験を「棚卸し」する

まずは 事実の書き出し から。

▼ 書き出す内容の例

  • 学生時代に頑張ったこと
  • アルバイト経験
  • 部活・サークル
  • 仕事での経験
  • 成功体験・失敗体験
  • 誰かに褒められた経験
  • 苦しかったが乗り越えたこと

ポイントは 良いこと・悪いことどちらも書く こと。

経験の共通点から「強み」を見つける

  • 自分はどう行動した?
  • その結果どうなった?
  • 周囲からどんな評価を受けた?
  • 何度も出てくる行動パターンは?

“行動のクセ”を拾うと、強みが見えてきます。

▼ 強みの例

  • 調整力
  • 目標達成力
  • 継続力
  • 問題解決力
  • 協調性
  • 計画性
  • 迅速に行動できる
  • コツコツ積み上げられる

強みは才能ではなく「行動傾向」から生まれる と思うと、見つけやすくなります。

価値観(大事にしていること)を言語化する

働くうえでの価値観 を整理します。

▼ 自分に問いかける質問

  • どんな環境だと力を発揮できる?
  • 逆にどんな環境はしんどい?
  • 過去の経験で「楽しかった瞬間」「嫌だった瞬間」は?
  • 人からなんと言われると嬉しい?
  • 仕事で何を大事にしたい?

例:

  • 人の役に立つことにやりがいを感じる
  • チームで協力するのが好き
  • じっくり考えるよりも行動して調整するのが得意
  • 責任ある仕事に燃える
  • ルールが明確な環境の方が安心できる

企業の分析と自分との結び付け

企業を見る視点は大きく下記を抑えましょう。

  • 事業内容(何をして、どこを目指しているか)
  • 利益モデル(どう稼いでいるか・将来性)
  • 社風・評価制度(どう育てるか)
  • 働き方(残業、制度、柔軟性)
  • どんな人が活躍しているか(自分に近い人か)

上記を整理できたら、自分と企業の共通点と貢献できる点を見つけましょう。

✔ 企業のどの部分に惹かれたのか
✔ なぜ、それがあなたの軸に合うのか
✔ 自分の強みがどう活かせるか

民間企業の初任給引き上げや働き方改善の傾向が高まり、条件の整う企業の採用倍率が高い傾向があります。
「公務員が難しいから民間企業にする」という判断になると募集期間が短い企業もあるため、関心がある企業は早めに募集時期を確認しておくと安心です。

公務員試験の勉強も進めつつ、民間企業でのキャリアも現実的に考え進めることで納得できる就業先を選択することにつながります。