面接官の心をつかむ!課題解決力×論理的思考力で差をつける自己PR術

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「課題解決力」と「論理的思考力」をアピールする上で重要なポイント3選!

  1. 企業が求める「課題解決力」と「論理的思考力」とは「何か」を知る
  2. 自己分析を実施し、具体的なエピソードを伝えられるように振り返る
  3. 結論ファーストで端的に伝える

以上のポイントを踏まえて、本記事を参考に自己PRの作成やアピール方法を身に付けてみてください。

企業が求める「課題解決力」と「論理的思考力」とは?

企業が求める課題解決力とは、問題を迅速かつ効率的に解決できる能力です。具体的には、問題の原因を特定し、最適な解決策を導き出し、その実行を果敢に行う力が求められます。論理的思考力を駆使し、成功率が高い方法を見つけ出すことが重要です。

論理的思考力は、課題解決能力の基盤です。複雑な問題に対して筋道を立てて考え、原因を特定し、解決策を導き出すことができます。これは、業務上の課題やトラブル対応において非常に重要な要素でもあります。またチームで業務に取り組む際や職場でのコミュニケーションとしても重要な要素となります。チームで働く際には、意見の違いや方針のすり合わせが必要です。論理的に考えられる人は、感情に流されず、客観的な視点で議論できるため、チームの意思決定を円滑に進めることができます。コミュニケーションの部分では、相手に分かりやすく説明したり、説得力のある提案をしたりできます。社内外の関係者とのやり取りにおいて、論理的な説明は信頼を得ることができます。

自己PRの例文

「課題解決力」「論理的思考力」をアピールする際のポイントと注意点を意識した例文を参考にしてみてください。

・「課題解決力」

私の強みは、「課題解決力」です。飲食店でのアルバイトの経験で発揮することができました。私が働いていた飲食店では、お客様満足度のアンケート結果があまり良くないという問題に直面しておりました。全店舗の平均が10段階評価で8点なのに対し、私の店舗では5点という評価だったため、お客様満足度を向上させるべく、2つの施策を店長に提案し、実施しました。1つ目の施策が、アンケート結果の振り返りのミーティングを週に1度設けることです。アンケートの内容から「何に対して満足していないのか」「何が足りていないのか」を分析し、ミーティング内で共有するようにしました。2つ目の施策が、従業員の研修の時間を設けることです。アンケート結果の内容を元に改善するための研修を週に1回営業前に実施をいたしました。2つの施策を実施することで、改善点のインプットとアウトプットのサイクルが生まれ、お客様の満足度が9点という評価をいただくことができました。

・「論理的思考力」

私の強みは、「論理的思考力」です。飲食店でのアルバイト経験を通じて、課題を分析し、改善策を立案・実行する力を身につけました。私が働いていた飲食店では、お客様満足度のアンケート結果があまり良くないという問題に直面しておりました。全店舗の平均が10段階評価のお客様満足度が8点なのに対して私の店舗では5点という評価を受けていました。私はこの課題に対して、まずアンケート内容を分析し、満足度が低い要因を「接客対応のばらつき」と「サービスの一貫性の欠如」と特定しました。この分析結果をもとに、2つの施策を店長に提案し、実施しました。1つ目の施策が、アンケート結果の振り返りのミーティングを週に1度設けることです。アンケートの内容から「何に対して満足していないのか」「何が足りていないのか」を分析し、ミーティング内で共有するようにしました。2つ目の施策が、従業員の研修の時間を設けることです。これらの施策により、店舗全体のサービス品質が向上し、アンケート評価は9点まで改善されました。

「課題解決力」と「論理的思考力」の違いは?

特徴を一言で表した場合付随するPRポイント
課題解決力目的に向かって問題を乗り越える力実行力/柔軟性/改善力
論理的思考力筋道を立てて考える力分析力/説明力/説得力

両者の使い分けのポイントは、「自分の経験のどこに力を発揮したか」です。下記の例を参考に振り返ってみましょう!

課題解決力

問題に対処して行動した経験

論理的思考力

情報を整理して考えた経験 

「課題解決力」をアピールするポイント2選

①具体的なエピソードを用いる

課題解決力をアピールするためには、具体的なエピソードを用いることが効果的です。例えば、大学時代にゼミの代表として新しい企画を立ち上げた経験や、アルバイト先で新しい業務を提案・実施した経験などが挙げられます。エピソードは具体的であればあるほど、聞き手に対して信頼性と共感を生み出します。 また、行動力を示すためには、エピソードの中で「行動を起こした理由」「具体的な行動内容」「結果や影響」をわかりやすく説明することが大切です。例えば、新しい企画を立ち上げる際に直面した課題や、それをどう克服したかについて詳細に述べると良いでしょう。具体的なエピソードを用いることで、あなたの行動力がどれほど具体的で実際的なものであったかを伝えることができます。

②課題や成果を強調する

課題解決力をアピールするためには、どんな課題に対してどのような行動をとることで解決することができたのかを具体的に示す必要があります。課題に対しては、解決する上でどのレベルの課題だったのかを客観的に伝えることで、解決できたという結果の評価が変わります。例えば、「同じ課題に取り組んだチームが5チームあったが、達成できたのは私のチームだけだった」や「過去に同様の課題を解決したのは、全体の〇%だった」などと課題のレベルがどの程度なのかを示しましょう。

成果を伝える際には、数字などを用いて伝えることができると相手に伝わりやすいです。「課題を解決することができました」ではなく、課題を解決することによってどのような結果になったのかを具体的に伝えられるようにしましょう。

「論理的思考力」をアピールするポイント2選

①多角的な視点を持つ

論理的思考力をアピールする際に、多角的な視点を持つ力を強調することは非常に効果的です。例えば、チームの企画に参加した際の経験を活かして、異なる背景や専門知識を持つ人々との協力を通じて問題を解決したエピソードを述べることができます。このような経験は、問題解決に多角的な視点を持ち、有効かつ革新的な解決策を見出す能力を示します。多角的な視点を持つことは、複雑な問題に対して的確な判断を下す力を備えていることを意味し、それは企業が求める資質の一つです。

②継続的な学習意欲

論理的思考力をアピールする際に、継続的な学習意欲を強調することも有効です。論理的思考力の一環として、新しい知識を獲得し続ける姿勢を示すことができます。例えば、自分が参加したセミナーや取得した資格などを通じてどのようにスキルアップを図ってきたかを具体的に説明することが効果的です。このような実例を交えて説明することで、知識を吸収し続けることができる柔軟さと、問題解決に必要な最新の情報を持っていることをアピールできます。

自己PRで「課題解決力」と「論理的思考力」をアピールする際の注意点

課題解決にどんな効果があったかを明確にする

課題解決力をアピールする際、その解決策がどのような効果をもたらしたかを明確にすることが重要です。具体的な結果を示すことで、自分の行動が実際に有効であったことを証明することができます。例えば、大学のサークルで新しいイベントを企画し、集客数を以前の2倍にしたという成功事例がある場合、その詳細とその結果がどのようにサークルに貢献したかを具体的に述べることで説得力が増します。また、バイト先の改善提案によって効率が向上し、売上が10%増加したという具体的な数字を示すことも有効です。このように、具体的な成功例を取り上げることで、採用担当者に強い印象を与え、自分の課題解決力が実際に役立つことを示すことができます。

課題に対する原因分析と仮説立て

課題に対してどのような原因から問題になってしまっているのかを具体的に仮説立てしましょう。ここで原因分析と仮説立てが曖昧になってしまうと何となく行動して達成できたというような見え方になってしまいます。課題に対しする原因分析と仮説立ては、「状況の整理」「情報収集」した内容を加えると内容が伝わりやすくなるので、一度整理してみてください。

課題解決力と論理的思考力をアピールする効果的な自己PR作成手順

①自己分析を実施する

過去の経験で、「課題解決力」や「論理的思考力」を発揮した経験があるのかどうかを振り返りましょう。自分が過去に何かを達成した経験や困難を乗り越えた経験を中心に振り返ることで、PRポイントの「課題解決力」や「論理的思考力」の原体験を振り返ることができる可能性があります。

・振り返るべき経験例

  • アルバイトで課題/問題を解決した経験
  • サークルで課題/問題を解決した経験
  • ゼミで課題/問題を解決した経験
  • チームまたは複数人で何か課題/問題を解決した経験

もし自分一人で過去を振り返ってもうまくいかない場合には、周囲の人からフィードバックをもらいましょう。身近な家族や友人などの自分をよく知っている人々に聞き客観的な意見を知ることで新たな発見もあるかもしれません。

②エピソードの選定

エピソードを選定する際は、チームでの経験に関するものを選びましょう。間接的にチームワークやコミュニケーション能力もアピールすることができます。ただチームでの経験のエピソードを選ぶためには、チーム内での自分の役割が明確化されており、どのような役割を果たし成果を残したのかを示すことができるものを選びましょう。そして、課題解決することによってどのような効果があったのかを具体的に伝えられるようなエピソードを選択してください。

③企業での活かし方を考える

企業での活かし方を考えるためには、まず企業について知ることが大切です。HPなどに掲載されている事業内容や文化風土などはもちろんのこと、可能であれば自分が応募した職種ではどんな仕事をどのくらいの目標をもって取り組むのかなども理解しておくと非常に良いです。

企業について理解をした上で、「課題解決力」と「論理的思考力」を活かすことができるのかをアピールしましょう。例えば、強みである課題解決力がIT企業のシステムエンジニアとしてどのように役立つかなどです。

まとめ:自己PRで「課題解決力」と「論理的思考力」を的確にアピールする方法

まず自己PRで「課題解決力」と「論理的思考力」を的確にアピールするためには、なぜ企業が「課題解決力」と「論理的思考力」を身に付けた人材を求めているのかを適切に理解することから始めましょう。

「課題解決力」と「論理的思考力」をアピールするのであれば、結論ファーストで簡潔にエピソードをまとめて採用担当者に伝える必要があります。文章の構成や面接での応答で結論ファーストで簡潔にエピソードを伝えることができないと、話の内容を聞いてもらう前に「課題解決力」と「論理的思考力」の強みが本当にあるのか疑われてしまう恐れがあるためです。結論ファーストで簡潔にエピソードを伝えるためには、結論として質問に対しての回答をまず簡潔にしましょう。そこからエピソードは、詳細すべてを細かく伝えるのではなく、要点をまとめて伝えられるようにします。ここでの注意点は、詳細すべてを話さなくていいわけではなく、深堀りの質問をされた場合には、回答する必要があるため原体験(過去の経験)の振り返りは入念に実施してください。成果や結果を伝える場合は、数字を用いて定量的に伝えることでより伝わりやすくなります。

最後に具体的なエピソード(原体験)を振り返っても「何も見つからない」「そんな経験したことない」と考える方もいると思います。自分では気づいていない小さな行動や挑戦でも、継続と振り返りがあれば、十分にアピール材料になります。見つけるためには、第三者(両親、友人、OBOG、就職エージェント)に相談をし一緒に原体験の振り返りを実施してみましょう。自分一人では、気づくことのできない客観的な意見を得ることができます。