エンジニアという職業に興味を持っているものの、「実際に何をする仕事なのか」「どんな種類があるのか」がよく分からない就活生もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、エンジニアの定義から職種の種類・仕事内容・必要なスキル・将来性・就活の進め方まで、就活生が知っておくべき情報を網羅的に解説します。
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この記事で分かること(目次)
- エンジニアとはどんな仕事?
- エンジニアの3つの分類
- 開発系エンジニアの職種と仕事内容
- インフラ系エンジニアの職種と仕事内容
- そのほかのエンジニア職種と仕事内容
- エンジニアの平均年収
- エンジニアのキャリアパス
- エンジニアになるために必要なスキル
- エンジニアに向いている方の特徴
- 新卒でエンジニアになるための就活の進め方
- エンジニア就活でアピールできる資格
- エンジニアに関するよくある質問
- プログラミング未経験でもエンジニアになれる
エンジニアとはどんな仕事?
エンジニアとは、技術者を指す言葉で、科学や技術の知識を応用して、世の中のあらゆるモノやシステムを「設計・開発する仕事」です。
単にモノやシステムをつくるだけではなく、「どうすればこの技術を使って社会の課題を解決できるか」を考え設計することがエンジニアの最大の役割であり、魅力でもあります。
エンジニア(技術者)が活躍する分野は非常に幅広く、大きく分けて物理的な「モノづくり」を担う領域と、デジタルな「システム・ソフトウェア」を扱う領域が存在します。
具体的には、以下のようなさまざまな分野でエンジニアが働いています。
- 機械・電気系エンジニア:自動車や家電、産業用ロボットなどのハードウェアを設計・製造する
- 建築・土木系エンジニア:ビルや橋、道路など、生活の基盤となるインフラを設計・構築する
- 化学系エンジニア:新しい素材や医薬品、化粧品などを研究・開発する
- ITエンジニア:スマートフォンアプリやWEBサービス、業務システムなどを設計・構築する
このように「エンジニア」という言葉は本来、あらゆる分野の専門技術者を指す幅広い言葉です。
しかし近年は、スマートフォンの普及や企業のDX(ITを使ったビジネスの変革)の加速に伴い、社会全体にITが浸透し、ITエンジニアの需要が増加しています。
そのため、現在世間一般で単に「エンジニア」と呼ぶ場合、WEBサイトの構築やAI技術、サイバー攻撃対策などを担う「ITエンジニア」を指すケースが多くなっています。
ITエンジニアとは
ITエンジニアとは、コンピューターやデジタル技術を活用して、情報システムやサービスを設計・開発・運用する技術者のことです。
かつては主に「企業向けの汎用的なシステムを裏側で支える技術者」といった意味合いの強い職業でした。
しかし近年は、WEBサイトやアプリの構築から、IoTやAIを用いた最新技術、JavaやPythonをはじめとした多様なプログラミング言語の活用、さらには大規模な金融システムやサイバー攻撃対策まで、扱う技術や活躍するフィールドが大きく拡大しています。
この記事では、需要が拡大し続けている「ITエンジニア」に焦点を当てて詳しく解説します。
なお、本来「エンジニア」とは工学全般の専門職を指す総称ですが、以降の本文中で「エンジニア」と記載している場合は、基本的に「ITエンジニア」を指すものとしてお読みください。
エンジニアの3つの分類

エンジニアは大きく以下の3種類に分かれます。「開発系エンジニア」と「インフラ系エンジニア」、そしてどちらも属さない「そのほかのエンジニア」です。
それぞれの大まかな役割は以下のとおりです。
- 開発系エンジニア:WEBサービスやアプリなどのITシステムを実際に設計・開発する職種です。プログラミングを中心に、要件定義・設計・テストまでを担います。
- インフラ系エンジニア:システムが動作するための基盤(サーバー・ネットワーク・データベースなど)を構築・運用・保守する職種です。縁の下の力持ち的な存在です。
- そのほかのエンジニア:セールスエンジニアやテストエンジニアなど、開発・インフラ以外の領域で技術力を活かす職種です。
以下にて、それぞれ「どんな職種か」「主な仕事内容」「求められるスキル」について詳しく解説していきます。
開発系エンジニアの職種と仕事内容
開発系エンジニアとは、サービス・アプリ・ソフトウェアの設計や開発を行うITエンジニアです。開発するものや担当する作業によって、種類が分かれています。
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアは、SEと呼ばれることが多く、業界に限らず情報システム全般に関わる職種です。業務としては、主にシステム開発の上流工程を担当します。
<主な仕事内容>
お客様のニーズをヒアリングし、システム全体の設計図を作成します(現状分析、要件定義、外部・内部設計など)。
また、開発期間や予算の管理、チームのスケジュール調整といったプロジェクト管理を担う役割もあります。
プロジェクト管理をするITエンジニアは、クライアントの要望を反映しながらプロジェクト全体の設計を行い、開発期間や予算を考えたうえでスケジュールや作業工程などの流れを可視化し、チーム全員が仕事に集中できる環境をつくります。
<求められるスキル>
お客様とのミーティングやレビューが頻繁に行われるので、コミュニケーション能力と分かりやすく明確なドキュメントを作成する能力が重要視されます。
また、開発プロジェクト全体の流れを理解して、要件定義書や設計書を作成するため、開発スキルが求められます。
プログラマー
プログラマーは、アプリケーションやシステムを作るためにプログラミング言語を用いてコードを書くエンジニアです。
<主な仕事内容>
システムエンジニアが作成した「詳細設計書」をもとにプログラムを記述します。また、コードを書くだけでなく、システムのバグ(不具合)を特定して修正する役割も担います。
<求められるスキル>
主要なプログラミング言語(例:Java・Python・C++・JavaScript)のスキルが必要となります。また、プロジェクトはチームで進められることが多いため、コミュニケーションスキルが重要です。
💡SEとの違い
SEとプログラマーは混同されがちですが、SEが「システム全体の設計・管理」を担うのに対し、プログラマーは「実際にコードを書く実装作業」が中心という役割の違いがあります。
なお、小規模な開発現場ではSEとプログラマーを兼務するケースも多くあります。
WEBエンジニア
WEBエンジニアは、WEBサイトやWEBサービスの構築・運用を行うエンジニアです。
WEBシステムやWEBサービスなどの複雑な仕組みをWEBアプリケーションにより実現します。
WEBアプリケーションはフロントエンドとサーバーサイドで構成されており、どちらか一方を専門とする場合があります。
<主な仕事内容>
ECサイトやSNS、企業のコーポレートサイト、ブラウザ上で動く社内システムなど、WEB経由で利用するサービス全体の設計・開発・運用を行います。
<求められるスキル>
インターネットの仕組み(ネットワークやセキュリティなど)に関する幅広い知識が求められます。また、WEBデザイナーやWEBディレクター、マーケターなど他職種とチームで連携することが多いため、コミュニケーション能力も重要です。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、WEBエンジニアの一種で、WEBサイトやサービスの「見えない裏側の仕組み」を設計・開発するエンジニアです。
<主な仕事内容>
データベースとの連携やサーバー側のロジック処理を担い、サービスの根幹を支えます。
たとえば、ユーザーがECサイトで「購入する」ボタンを押したとき、在庫確認・決済処理・注文データの保存といった一連の処理を実行する仕組みの開発がこれにあたります。
<求められるスキル>
Java・PHP・Pythonなどのサーバーサイド言語の知識が求められます。
フロントエンドエンジニアに比べてロジカルな思考が重視されるほか、データベース設計やAPI構築に関する知識も必要です。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、WEBエンジニアの一種で、WEBサイトのうち「ユーザーの目に見える部分」の実装を専門に担うエンジニアです。
<主な仕事内容>
WEBデザイナーが作成したデザインカンプをもとに、実際にブラウザ上で動く形にコーディングします。
ユーザーが目にするボタン・テキスト・画像のレイアウトや動き(アニメーション・レスポンシブデザインなど)を実装し、ユーザー体験(UX)の品質を高める役割を担います。
<求められるスキル>
HTML・CSS・JavaScriptの知識は必須です。
ReactやVue.jsといったフレームワークの習得も現場では求められます。また、デザイナーやバックエンドエンジニアと密に連携するため、コミュニケーション能力も重要です。
💡バックエンドエンジニアとの違い
フロントエンドが「ユーザーの目に見える部分」を担うのに対し、バックエンドは「サービスの裏側の仕組み」を担います。
両方を扱えるエンジニアは「フルスタックエンジニア」と呼ばれ、重視されることがあります。
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアは、特定の業務や目的に特化したソフトウェアを設計・開発するITエンジニアです。
<主な仕事内容>
デスクトップアプリケーションやモバイルアプリなど、さまざまなプラットフォームに向けたアプリを開発します。
顧客の要求をヒアリングしながら、使いやすく効率的なアプリケーションを設計・実装することが中心的な業務です。
<求められるスキル>
対象プラットフォームに応じたプログラミング言語の知識が必要です。
スマートフォンアプリであれば、iOS向けは「Swift」、Android向けは「Kotlin」が代表的な言語です。また、ユーザーにとって使いやすいUIを意識した設計力も求められます。
AIエンジニア
AIエンジニアは、AIシステムの開発・学習データの整備・分析結果の評価を一貫して担うエンジニアです。
<主な仕事内容>
AIのロジックやアルゴリズムの開発を行うほか、AIの学習に必要な大量のデータを収集・加工する業務も担います。また、開発したAIモデルの精度を検証・分析し、改善につなげる作業も仕事のひとつです。
<求められるスキル>
主にPythonを用いた開発スキルが必要です。機械学習・深層学習(ディープラーニング)に関する知識や、数学・統計学の素養も求められます。
AI関連の技術を扱うため、専門性を活かしやすい職種のひとつといえます。
制御・組み込みエンジニア
制御・組み込みエンジニアは、特定の機能を持つハードウェア製品に組み込まれるソフトウェアを設計・開発するエンジニアです。
<主な仕事内容>
自動車のエンジン制御システム・家電製品の操作パネル・工業用ロボットの制御ソフトウェアなど、機器に組み込まれるソフトウェアの開発を担います。
私たちが日常的に使う電子機器のほぼすべてに、この職種の仕事が活きているといえます。
<求められるスキル>
C言語やC++などの組み込み向けプログラミング言語の知識が求められます。ハードウェアの動作原理への理解やリアルタイム処理の概念も必要です。
IoTの台頭や自動車産業の進化(電気自動車・自動運転技術など)を背景に、関連する知識を活かせる場面がある職種です。
インフラ系エンジニアの職種と仕事内容

インフラ系エンジニアは、ITシステムが安定して動作するための「土台」を支える職種です。
目立ちにくい存在ですが、インフラなくしてはどんなに優れたアプリケーションも動作しません。そのインフラ系エンジニアの職種と仕事内容をお伝えします。
インフラエンジニア(全般)
インフラエンジニアは、ITシステムが安定して動作するための基盤(インフラ)全体を担う職種の総称です。
<主な仕事内容>
サーバー・ネットワーク・データベース・セキュリティといったIT基盤について、設計・構築・運用・保守という4つのフェーズに関わります。
どんなに優れたアプリケーションも、インフラが整っていなければ動作しないため、縁の下の力持ち的な存在といえます。
<求められるスキル>
担当領域(サーバー・ネットワークなど)に応じた専門知識が必要です。近年はクラウド(AWS・GCP・Azureなど)の普及により、クラウドインフラの知識が重視される場面があります。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、サーバー環境の設計・構築・運用・保守を専門に担うエンジニアです。
<主な仕事内容>
WEBサーバー・アプリケーションサーバー・ファイルサーバーなどを管理し、安定稼働させることが中心的な業務です。障害発生時には迅速な対応が求められるため、高い責任感が必要な職種です。
<求められるスキル>
Linux・Windows ServerなどのサーバーOSに関する知識や、シェルスクリプトの操作スキルが求められます。クラウドへの移行が進む昨今、AWSなどのクラウド環境における知識も役立ちます。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、企業や組織のネットワーク環境の設計・構築・運用・保守を担うエンジニアです。
<主な仕事内容>
LANやWAN、インターネット接続など、情報のやり取りを支える通信環境を整えることが主な業務です。私たちがインターネットを当たり前のように使えるのも、ネットワークエンジニアが適切なインフラを設計・維持しているからといえます。
<求められるスキル>
TCP/IPなどのネットワークプロトコルに関する知識が必須です。また、ルーター・スイッチなどのネットワーク機器の設定・管理スキルも求められます。
企業規模が大きくなるほどネットワーク構成が複雑になるため、専門性の高いネットワークエンジニアが知識を活かせる場面があります。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、データベースの設計・構築・運用保守を専門に担うエンジニアです。
<主な仕事内容>
WEBサービスやシステムが正確・高速・安全に動作するために、データをどのように格納し、検索・更新するかを設計・管理します。
ビッグデータの活用が重視される昨今は、AIや機械学習と連携したデータ基盤の整備も業務範囲に含まれるケースが増えています。
<求められるスキル>
SQLをはじめとするデータベース言語の知識や、MySQL・Oracle・PostgreSQLなどの主要なデータベース製品に関する知識が求められます。
ディープラーニングや機械学習の台頭により大規模データを扱う能力の重要性が増しており、インフラエンジニアの中でも重要な役割を担うことがあります。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、組織のITシステムやネットワークをサイバー攻撃・情報漏洩から守ることを専門とするエンジニアです。
<主な仕事内容>
企業の情報資産を守るため、セキュリティ対策の設計・実装・監視・インシデント対応などを担います。脆弱性の診断やセキュリティポリシーの策定・運用も業務範囲に含まれます。
<求められるスキル>
ネットワークやサーバーの基礎知識に加え、最新のセキュリティ脅威や対策技術に関する深い知識が求められます。
サイバー攻撃が年々巧妙化・増加している昨今、専門性が重視される職種のひとつです。
そのほかのエンジニア職種と仕事内容
開発系・インフラ系に分類されないものの、技術力を活かした重要な職種も存在します。
セールスエンジニア(プリセールス)
セールスエンジニアは、営業担当者と協力しながら顧客に技術的な提案を行う職種です。
<主な仕事内容>
製品やサービスの技術的な説明・デモンストレーション・導入後のサポートまでを担います。
コードを書く場面よりも顧客と対話する場面が多く、ビジネスのフロントラインで技術力を発揮できる職種です。
<求められるスキル>
技術力とコミュニケーション能力の両方が求められます。
顧客の課題を的確に把握し、自社製品・サービスがどのように解決に貢献できるかをわかりやすく伝える力が重要です。文系出身者にも挑戦しやすいエンジニア職のひとつです。
テストエンジニア・品質管理エンジニア(QA)
テストエンジニアは、開発されたシステムやソフトウェアの品質を検証・担保するエンジニアです。
<主な仕事内容>
テストケースの設計・実行・バグの発見と報告・品質基準への適合確認などを担います。開発の最終工程を支える重要な役割であり、リリース前の品質を守るポジションです。
<求められるスキル>
バグを見逃さない注意力と、問題が解決するまで粘り強く追いかける忍耐力が重要です。大規模なシステムの性能最適化に取り組む場面では、高い集中力も求められます。
また、テスト設計の知識や自動化ツールへの理解があると、評価につながります。
カスタマーエンジニア(サポートエンジニア)
カスタマーエンジニアは、企業が提供するIT製品・システムの導入・保守・サポートを担う職種です。
<主な仕事内容>
顧客先でのトラブル対応・機器のセットアップ・技術的な問い合わせへの回答などが主な業務です。顧客と直接向き合う場面が多く、現場での課題を即座に解決する力が求められます。
<求められるスキル>
技術力とホスピタリティ精神の両方が求められます。相手の困りごとをわかりやすく整理し、適切な解決策を提示するコミュニケーション能力が特に重要です。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、ビッグデータを分析・活用して企業の課題解決や意思決定を支援する専門職です。
<主な仕事内容>
PythonやSQLなどを用いてデータの収集・加工・分析・モデル構築を行います。
単にデータを集計するだけでなく、分析結果からビジネス上の洞察を引き出し、経営や事業の意思決定に役立てることが中心的な役割です。
<求められるスキル>
PythonやSQLなどのプログラミングスキルに加え、統計学や機械学習に関する知識が必要です。さらに、技術的な分析結果を非エンジニアにもわかりやすく伝えるコミュニケーション能力も重要とされています。
エンジニアの平均年収
エンジニアの平均年収は職種・経験・スキルによって大きく異なります。ここでは参考データとして、年代別・職種別の目安を紹介します。
【エンジニアの平均年収】
| 20歳~24歳 | 307万円 |
| 25歳~29歳 | 373万円 |
| 30歳~34歳 | 449万円 |
| 35歳~39歳 | 528万円 |
職種別では、同調査において「プロジェクトマネージャー」の平均年収が670万円、「プリセールス」が599万円、「社内システム企画」が512万円とされています。
【一般的な平均年収】
| 20歳~24歳 | 292万円 |
| 25歳~29歳 | 358万円 |
| 30歳~34歳 | 403万円 |
| 35歳~39歳 | 440万円 |
エンジニアの需要が高まる3つの背景

就職活動を進める中で、「ITエンジニアは需要が高い」と耳にすることがあるかもしれません。
キャリアの一つの選択肢としてエンジニアが注目される背景には、社会全体のニーズがあります。ここでは、その主な理由を3つ解説します。
①「IT人材不足」が続いているから
IT業界では、開発や運用を担うエンジニアの確保が課題になる場面があります。
そのため、企業は「しっかりとスキルを身につけた人材」を求める傾向があります。
誰もが簡単に好待遇を得られるわけではありませんが、努力して実力をつければ、それだけ適切な評価につながりやすく、報酬や働き方(リモートワークなど)の面で選択肢が広がることがあります。
②あらゆる企業の「DX推進(デジタル化)」に不可欠だから
現在、IT企業に限らずあらゆる業界が「DX(ITを活用してビジネスをより良く変革すること)」に取り組んでいます。
しかし、日本の多くの企業では「昔から使っている古くて複雑なシステム」が老朽化し、新しい変化への対応を遅らせる足かせとなっていることがあります。
こうした古い仕組みを新しく作り変え、企業のデジタル化を支えるにはエンジニアの専門知識が欠かせないため、関連する技術職が求められる場面があります。
③AIやIoTなど「新しいテクノロジー」が次々と生まれているから
AIやIoT(モノをインターネットにつなぐ技術)、クラウドといった新しい技術が実用化されるにつれて、関連する開発・運用に携わる仕事も広がっています。
ITの世界は技術の移り変わりが早いですが、それは裏を返せば「新しい技術を継続して学び続けることで、自分の市場価値を持続的に高めていける」ということです。
知的好奇心を持ち、最新の技術をキャッチアップしていける人にとっては、キャリアの選択肢を広げやすい環境ともいえるでしょう。
エンジニアのキャリアパス
エンジニアは、さまざまなキャリアの選択肢が広がっているのが大きな魅力です。
自分の興味や強み、そして「将来どのような働き方をしたいか」に応じて、主に以下のような方向性へと道を選ぶことができます。
スペシャリスト(専門性を深める)
スペシャリストは、AI、セキュリティ、クラウドなど、特定の技術領域を深く極め、その分野で専門性を高める道です。
「技術が好きで、常に新しい知識を探求したい」という知的好奇心が旺盛な人に向いています。
高度な専門性を身につけることで組織の中で重要な役割を担い、社会への影響力が大きいプロジェクトに関わる機会も広がります。
また、「現場の第一線で技術に触れ続けられる」という点も一つの大きな魅力です。
「この領域のトラブルなら、あの人に聞けば解決できる」と、チームの「最後の砦」として周囲から頼りにされることにも、スペシャリストならではのやりがいを感じられます。
ジェネラリスト(幅広い業務に関わる)
ジェネラリストは、プログラミングだけでなく、システムの企画・設計からテスト・運用まで、IT開発の幅広い工程の知識と経験を併せ持つ道です。
一つの分野に縛られず、プロジェクト全体を俯瞰する視点が身につきます。
多角的な視点から顧客の課題を解決できるため、将来的に顧客のビジネスをITで支援する「ITコンサルタント」や「ITアーキテクト」など、より上流のキャリアへステップアップしやすいのが特徴です。
マネージャー(チームを率いる)
マネージャーは、自ら手を動かして開発するだけでなく、チームを率いて大きな目標を達成する道です。
代表的な職種である「プロジェクトマネージャー(PM)」は、メンバーの適性を見て業務を割り振り、スケジュールや品質を管理しながらシステムを完成へと導きます。
個人の力だけでは作れないような大規模なシステムを作り上げる達成感や、若手メンバーの成長を支援するやりがいを得られます。
「人と関わり、チームで成果を出すこと」が好きな方におすすめです。
フリーランス(独立して仕事を得る)
フリーランスは、企業に属さず、個人として独立して仕事を引き受ける働き方です。
働く時間や場所、そして「どのプロジェクトに関わるか」を自分でコントロールしやすいという自由度の高さが魅力です。
いきなり独立するのではなく、まずは企業でエンジニアとしての確かなスキルと実績を数年かけて積み上げた後、自身の理想のライフスタイルを実現するための選択肢としてフリーランスに転向するケースが多いです。
エンジニアになるために必要なスキル
エンジニアになるために必要なスキルを解説します。
プログラミングスキル
プログラミングスキルは、エンジニアの仕事の根幹となるスキルです。
技術面では、プログラミング言語の基礎知識は必須です。特に主要言語(Java・Python・JavaScript・C#など)のいずれかについて、基本的な文法やアルゴリズムの理解が重要になります。
すべての言語を深く理解する必要はありませんが、少なくとも一つの言語で実際に動くプログラムを書けるスキルを身につけておくと安心です。
ただし、志望する職種によって求められる言語は異なります。WEB系であればJavaScript・PHP・Ruby、バックエンドであればJava・Python、AIであればPythonが中心となります。
開発ツールの基本操作
開発環境やツールの基本的な使い方も押さえておくべきポイントです。
バージョン管理システム(Git)、IDEの使用方法、コマンドラインの操作など、開発の現場で日常的に使用するツールについての知識があると、入社後の学習がスムーズに進みます。
論理的思考力
ITシステムは、小さな仕組みを組み立てて構築します。
そのため、論理的な思考をベースに、筋道を立てて矛盾やほころびがないように1つずつ積み上げて考える力が求められます。
バグの原因を特定して解決したり、効率的なアルゴリズムを設計したりする場面で論理的思考力は欠かせません。
コミュニケーションスキル
エンジニアは一人で作業するイメージが強いですが、実際は関係部署の人やチームのメンバーとうまく連携しなければ仕事がスムーズに進まないことも珍しくありません。
また、顧客とのやり取りが必要な場面も多く、技術的な内容をわかりやすく説明する能力も求められます。
セルフマネジメントスキル(タスク・スケジュール管理)
限られた時間の中で品質の高いシステムを作るためには、自分自身の作業見積もりを行い、スケジュール通りにタスクを進める自己管理能力が必要です。
まずは個人のタスク管理から始まりますが、このスキルを磨くことで、将来的にはプロジェクト全体やチームを統括するマネジメントの役割へとキャリアを広げる土台になります。
エンジニアに向いている方の特徴

エンジニアに向いている方の特徴を紹介します。
新しい知識をインプットし続けられる
技術の進化が速いIT業界では、常に新しい技術やトレンドをキャッチアップする姿勢が必要です。新卒エンジニアに求められるのは、単なるプログラミング能力だけではありません。
変化に適応する力、チームで協働するコミュニケーション能力、そして自ら学び続ける姿勢が重視されています。
「学ぶこと自体が楽しい」と感じられる方はエンジニアとして長く活躍しやすい傾向があります。
忍耐力・粘り強さがある
エンジニアの仕事には、長時間にわたるコーディングやデバッグ作業、複雑な問題の解決など、精神的な忍耐を要する場面が多くあります。
なかなか見つからないバグを粘り強く追求したり、大規模なシステムの性能最適化に取り組んだりする際には、高い集中力と忍耐力が必要です。
問題解決に至るまでの試行錯誤を楽しみ、粘り強く取り組める姿勢がエンジニアとしての成功につながりやすいといえます。
ものづくりが好き
自分が書いたコードがサービスとなり、多くのユーザーに使われる体験は、ものづくりが好きな方にとって大きな喜びになります。
ゼロから何かを作り上げることに喜びを感じる方はエンジニアに向いているといえるでしょう。
新卒でエンジニアになるための就活の進め方
新卒でエンジニアになるための就活の進め方について解説します。
エンジニア就活には、一般的な就活と共通する部分もありつつ、技術面でのアピールが求められるという特徴があります。
それぞれのステップを把握しておくことで、余裕を持った就活が可能になるため、参考にしてください。
自己分析を深める
どのエンジニア職種が自分に合っているかを判断するために、まず自己分析が重要です。
「ものを作ることが好きか、支えることが好きか」「チームでの協働とひとりでの作業、どちらに向いているか」「特定の技術を深く極めたいか、幅広く関わりたいか」といった問いに向き合うことで、職種選びの軸が見えてきます。
関連記事:就活の軸とは?決め方とESや面接での答え方を例文とともに解説
関連記事:IT業界の就活の軸【例文45選】文系学生も使える業態別解説
業界・職種・企業研究を徹底する
IT業界は業態によって働き方が大きく異なります。
SIer(受託開発)、WEB系自社開発、SES(客先常駐)、コンサルなど、同じ「エンジニア」でも仕事の進め方や求められるスキルは異なります。
それぞれの特徴を理解したうえで自分に合う企業を選ぶことが大切です。
インターンシップ&キャリアに参加する
エンジニアの実務経験がない場合、インターンシップ&キャリアやハッカソンというエンジニア向けのイベントに参加することで実践的なスキルを身につけることができます。
インターンシップ&キャリアの経験はアピール材料になることがあるため、興味のあるプログラムに参加してみるのがおすすめです。
インターンシップ&キャリアは、企業のリアルな社風や仕事内容を体感できる貴重な機会です。
「なんとなくよさそう」という印象だけで志望企業を決めるのではなく、実際に体験してから判断することでミスマッチを防げます。
ポートフォリオを作成する
エンジニア職の就活では、自分が作成したWEBサービスやアプリを「ポートフォリオ」としてまとめて提出・公開するケースもあります。
そして、採用試験では、プログラミングを面接中に行って実務能力を測ったり、事前に課題を提出したりすることもあるかもしれません。
履歴書だけでは伝わらない技術力を具体的に示せるため、特に独学でプログラミングを学んできた学生にとっては非常に重要なアピール手段です。
プログラミング学習に取り組む
文系の学部に在籍している方など、スキル面に不安がある方には、プログラミングスクールの活用がおすすめです。
スクールのカリキュラムは未経験の人がつまずきやすいポイントが押さえられており、基礎から実務で必要なレベルのスキルまでを習得できます。
また、独学の場合でも、書籍やオンライン学習サービスを活用することで基礎知識を身につけることが可能です。
エンジニア就活でアピールできる資格
資格を取得しておくことで「基礎的なIT知識があること」や「目標に向けて自発的に学習を継続できる熱意があること」を客観的に証明できます。
特に情報系以外の学部出身の学生や、プログラミング未経験から挑戦する学生にとっては、以下の資格を取得できると、より熱意が伝わりやすくなります。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、IT全般に関する基礎知識を問う国家試験です。テクノロジー・マネジメント・ストラテジの3分野から出題され、合格率は50〜60%程度です。
非技術者(人事や営業など)としてIT業界で働く場合でも、基礎知識の証明として評価される資格のひとつですので、取得することをおすすめします。
参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構│令和7年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの基礎力を確認する国家試験です。
プログラミングやアルゴリズム、データベースなど、技術者として必要な基礎知識を問う試験になっています。
試験で定義されている人材像は「上位者の指導のもとでシステムの設計・開発、プログラム作成ができる人物」です。
新卒入社後のエンジニアに求められる基礎的な役割と関連しているため、新卒のエンジニア志望者が取得を検討しやすい資格です。
要件定義などの上流工程から、開発、セキュリティ、運用に至るまで、現場で必要となるIT全般の基礎知識が身についていることを企業にアピールできます。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位にあたる国家試験です。
より高度な技術知識とともに、マネジメントや経営戦略に関する問題も出題されます。取得できれば選考でのアピール材料になります。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、フロントエンド開発に特化した民間試験です。
WEBエンジニアやフロントエンドエンジニアを志望する場合に取得しておくとアピール材料になります。
ベンダー資格(Java・AWS・Oracleなど)
ベンダー資格とは、IT関連の製品やサービスを提供している企業(ベンダー)が、自社の製品・技術に関するスキルを認定する民間資格です。
国家試験である基本情報技術者試験が「IT全般の広く浅い基礎知識」を証明するのに対し、ベンダー資格は「特定の技術を実務で扱える実践的なスキル」をピンポイントでアピールできるのが強みです。
エンジニア就活でアピールしやすい代表的なベンダー資格には、以下の3つの分野があります。
- プログラミング言語系の資格:特定のプログラミング言語の文法や、オブジェクト指向などの概念を正確に理解し、実装できるスキルを客観的に認定する資格です。
- クラウドインフラ系の資格: クラウドサービスを提供する企業自身が、自社サービスの知識やインフラの構築・運用スキルを認定する資格です。
- データベース系の資格:システム開発において不可欠となる、データの保存や抽出を行う「データベース」製品の知識や、運用管理スキルを認定する資格です。
エンジニアに関するよくある質問
エンジニアに関するよくある質問に回答します。
Q. エンジニアには文系でもなれますか?
文系の方もITエンジニアを目指せます。実際、IT業界では文系・理系を問わず採用している企業もあります。
特に、セールスエンジニアやカスタマーエンジニアなどは、文系出身者が活躍しやすい職種として知られています。
また、未経験からのエンジニア採用を行っている企業では入社後にプログラミング研修を実施するケースも多く、文系出身であることが必ず不利になるとは限りません。
コミュニケーション能力やビジネス理解など、文系出身者ならではの強みを活かせる場面もあります。
Q. 資格を持っていなくてもエンジニアになれますか?
資格を持っていなくても、新卒採用で内々定や内定を得ることも可能です。
ただし、IT系の資格を取得することで一定の知識・スキル・学習意欲をアピールできる側面はあります。特に実務経験がない新卒の場合、資格は「本気度」を示す手段のひとつとして有効です。取得できるものから少しずつ準備を進めていくことをおすすめします。
Q. エンジニアはどのような企業に就職できますか?
IT企業(SIer・WEB系・コンサルなど)はもちろん、メーカー・金融・流通など、さまざまな業界の企業に社内SEやシステム担当として入社する道もあります。
エンジニアのスキルはどの業界でも必要とされているため、働く場所の選択肢は広いです。
「IT企業に就職しなければエンジニアになれない」ということはなく、自分が興味を持つ業界の企業でエンジニアとして活躍するというキャリアも十分に現実的な選択肢です。
プログラミング未経験でもエンジニアになれる
プログラミング未経験者や文系学部在籍者も、エンジニアとして採用されることがあります。
ただし、エンジニアという職業は、種類の多さゆえに自分に合う業界・職種を選ぶのが重要です。
まずはインターンシップ&キャリアへの参加や簡単なプログラミング学習を通じて、自分が興味を持てる領域を見つけるところから始めてみてください。
専門性を高めることでキャリアの選択肢が広がりやすいエンジニアは、就活生にとって検討しやすい選択肢のひとつです。
もし就職先の選び方や自己PRの方法に迷ったら、就活エージェントのキャリアアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。
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