この記事のポイント
- グループディスカッションは個人戦ではなく「団体戦」。 自分が目立つことより、チームで良い結論を出すための「貢献」が評価される。
- 「役割」を意識した行動がカギ。 議論の舵を取る、時間を管理するなど、自分に合った役割でチームに貢献しよう。
- 準備が9割。 模擬練習で時間配分や議論の流れを把握しておこう
グループディスカッションとは?
グループディスカッションとは、複数の人が集まって特定のテーマについて意見を交換し合う形式の面接です。企業はこれを通じて、応募者の協調性や論理的思考力、コミュニケーション能力などを評価します。
グループディスカッションを行う目的
社会人として基本的なスキルとチームでの働きぶりを多面的に評価すること!
- 協調性
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
- 積極性
上記のポイントは特に重視されます。
例えば、積極的に話し合いに参加することで評価が高まることや、他の意見に対して適切に反論する能力も重要です。また、意見をリードし、議論を建設的に進めるスキルも求められます。時間配分やまとめ役を担うことも、全体の評価に大きく影響します。
グループディスカッションで評価されるポイント
協調性と役割分担
全員が意見を出しやすい雰囲気を作ることや、建設的な対話を通じて最適な結論に導くための姿勢が重要。ファシリテーター、タイムキーパー、ノートテイカーなどの役割を設けることで各自が責任を持ち、一体感を持ち話し合いを進めていきましょう。
論理的思考力とコミュニケーション能力
課題に対して客観的かつ論理的なアプローチを取り、根拠に基づいた意見を述べる能力が話し合いを円滑に進めていくためには必要です。また、意見を分かりやすく伝えることや、相手の話を理解して適切に返答するコミュニケーションを意識する必要があります。
積極性と相手を尊重する姿勢
大人数での話し合いの中で自信を持って発言していく積極性はとても重要です。ですが、自分ばかりが発言するだけではなく、相手の話も聞いて意見を尊重する姿勢を見せることもチームでの取り組みの中ではとても大切です。
【役割ごとの具体的な動き方】あなたの強みを活かすポジションは?
1. ファシリテーター(司会進行役)
議論の舵を取り、チームをゴールへと導く役割です。
具体的な仕事内容
- 議論の開始時に、目的や時間配分を全員で確認する。
- 「〇〇さん、この点についてどう思いますか?」と、話せていない人に話を振る。
- 議論が脱線したら、「一度、テーマの〇〇に話を戻しませんか?」と軌道修正する。
- 「Aさんの意見とBさんの意見は、〇〇という点で共通していますね」と、意見を整理・要約する。
- 議論が停滞したら、「別の視点から考えてみませんか?」と新たな切り口を提示する。
ポイント
傾聴力と配慮: 全員の意見を引き出し、チーム全体のパフォーマンスを最大化しようとする姿勢。
論理的思考力: 議論の構造を把握し、ゴールから逆算して議論を組み立てる能力。
リーダーシップ: 強引ではない、自然な形で議論を導く力。
注意点
場のコントロールは行わないこと。 自分の意見を押し付けたり、特定の人ばかり指名したりするのではなく、あくまで中立な黒子に徹するのが良いでしょう
こんな人におすすめ!
人の話を聞くのが好き、物事を整理して進めるのが得意、自然とグループの中心にいることが多い人。
2. タイムキーパー(時間管理役)
限られた時間内に結論を出すための、議論のペースメーカーです。
具体的な仕事内容
- 最初に決めた時間配分を、全員が見える場所にメモしておく。
- 「アイデア出しの時間は残り3分です」「そろそろ結論をまとめる時間です」と、重要な節目で時間をアナウンスする。
- 時間が押しそうな場合、「少しペースを上げた方が良さそうです」と提案する。
ポイント
責任感と客観性: チームの目標達成(時間内に結論を出す)へのコミットメント。
提案力: ただ時間を告げるだけでなく、「残り5分なので、意見の集約に入りませんか?」と次のアクションを促す姿勢。
注意点
「時報」で終わらないこと。 時間を告げるだけでなく、その時間をどう使うべきかまで提案できると、評価は格段に上がります。
こんな人におすすめ!
時間やスケジュール管理が得意、物事を客観的に見て冷静に行動できる人。
3. 書記(記録役)
議論の流れや内容を「見える化」し、チームの認識を揃える役割です。
具体的な仕事内容
- 出た意見を、全員が見えるホワイトボードや紙、ノート、共有ドキュメントに書き出す。
- 単に書き出すだけでなく、「メリット/デメリット」「賛成意見/反対意見」のように構造化して整理する。
- 議論に行き詰まった際、「今出ている意見を整理すると、このようになっています」と共有し、議論の現在地を示す。
ポイント
情報整理能力: 雑多な意見の中から要点を抜き出し、分かりやすく構造化する力。
傾聴力: 全員の意見を正確に聞き取り、記録する能力。
注意点
「ただのメモ係」にならないこと。 記録しながらも、自分自身の意見を述べたり、記録した内容を元に「この意見とこの意見は繋げられそうですね」と提案したりすることで、議論に積極的に参加する姿勢を見せましょう。
こんな人におすすめ!
ノートを綺麗にまとめるのが好き、情報を整理・図式化するのが得意な人。
効果的な対策と準備方法
模擬練習
模擬練習はグループディスカッションの成功に不可欠です。友人や家族を巻き込んで模擬ディスカッションを行うことで、本番の緊張を軽減し、スムーズな進行が期待できます。
模擬練習のポイント① 時間配分を考える
時間配分は非常に重要な要素です。まず、ディスカッション全体の時間を把握し、各セクションに費やす時間をあらかじめ決めておくことが求められます。例えば、アイデア出しに10分、取りまとめに15分といった具合です。これにより、ディスカッションが途中で行き詰まったり、重要なポイントを見落とすリスクを軽減できます。
実際の選考は初対面の方と行うことがほとんどのため、時間がオーバーする前にタイムを伝えるなど時間がない中で意見をまとめるなど本番を意識した練習を行いましょう。
模擬練習のポイント① 非言語コミュニケーションを意識する
非言語コミュニケーションも重要で、視線や表情、ジェスチャーを用いて意図を伝えることもプラスに繋がっていきます。相手が話しているときの視線や表情などいつもは気にしないところを客観的な視点で見てもらうこともおすすめです。
グループディスカッションは早いうちから対策を!
インターンシップでグループディスカッションを実施する企業も増えてきています。グループディスカッション以外でも大人数の場で意見を求めらることやチームで何かに取り組む場面も就職活動ではあります。いい意見があったとしても、相手にうまく伝えられなければ社会人になったときにも意見が通りにくくなってしまいます。就職活動だけではなく社会人になったときにとても重要になるスキルを鍛えられるグループディスカッションの対策を早めに取り組みましょう!
