「行動力」と「挑戦力」をアピールする上で重要なポイント3選!
- 企業が求める「行動力」と「挑戦力」とは「何か」を知る
- 自己分析を実施し、具体的なエピソードを伝えられるように振り返る
- 小さな行動や挑戦でも、継続と振り返りがあれば、十分にアピール材料になる
以上のポイントを踏まえて、本記事を参考に自己PRの作成やアピール方法を身に付けてみてください。
企業が求める「行動力」と「挑戦力」とは?
企業が求める行動力と挑戦力とは、単に新しいことに挑戦する姿勢や、積極的に行動する能力だけではありません。行動力は、計画を立て、それを実行に移す力を指し、その過程で問題が発生しても柔軟に対応し、成果を出す力も含まれます。挑戦力は、未知の課題に果敢に取り組み、困難を乗り越えるプロセスを指します。特に重要なのは、失敗から学び、次に活かす姿勢です。
行動力の具体例
強制的に経験したものではなく、自らの意思で参加した経験(アルバイト、インターンシップ&キャリア、ボランティアなど)で得た経験を挙げると良いでしょう。新たな課題に対して、どのように行動し達成したのか、成果を残すことができたのかなどの話は、企業に対して自分の行動力をアピールするエピソードとなります。
挑戦力の具体例
新しい技術の習得や、チームで直面した困難な課題の克服経験を挙げると良いでしょう。結果だけでなく、どのような工夫や努力を重ねたか、その過程を詳細に述べることで、あなたの挑戦力がより明確に伝わります。
そのため、自己PRでは行動力と挑戦力を具体的なエピソードを通じてアピールし、企業に対してあなたが貢献できる人材であることを伝えることが重要です。自信を持って自分の経験を語り、採用担当者にインパクトを与えましょう。
自己PRの例文
「行動力」「挑戦力」をアピールするポイントとアピールする際の注意点を意識した例文を参考にしてみてください。
・「行動力」
私の強みは「行動力」です。大学の文芸サークルに所属していた際、自ら企画を立ち上げ、周囲を巻き込みながら成果につなげた経験があります。当時、サークル内では作品発表の機会が少なく、メンバーの創作意欲が低下している状況でした。私はこの課題を感じ、「作品展示会」の開催を提案しました。前例のない取り組みでしたが、まずは企画書を作成し、学内の展示スペースの申請、作品募集、展示レイアウトの設計などを自ら進めました。準備段階では、メンバーの参加を促すために個別に声をかけたり、作品制作の相談に乗ったりするなど、積極的に関わりました。その結果、展示会には20点以上の作品が集まり、来場者数も予想を上回る成果となりました。
・「挑戦力」
私の強みは「挑戦力」です。大学の文芸サークルに所属していた際、前例のない活動に自ら挑戦し、成果につなげた経験があります。サークルでは毎年、部内で作品を共有するだけの活動が中心でしたが、私は「もっと多くの人に作品を届けたい」と考え、学外での作品展示に挑戦することを決意しました。これまで外部との連携経験はなく、手続きや運営方法もわからない状態でしたが、まずは展示可能な施設を調べ、企画書を作成して交渉を行いました。準備段階では、作品の選定や展示レイアウトの設計、広報活動までを一人で進めながら、メンバーにも協力を呼びかけました。初めての試みで不安もありましたが、積極的に行動し続けたことで、展示会は無事開催され、来場者からも好評を得ることができました。
「行動力」と「挑戦力」の違いは?
特徴を一言で表した場合 | 付随するPRポイント | |
行動力 | すぐに動ける力 | 実行力/継続力 |
挑戦力 | 怖くても挑む力 | 成長意欲/突破力 |
両者の使い分けのポイントは、「何に取り組んだか」よりも「どう取り組んだか」です。下記の例を参考に振り返ってみましょう!
行動力
目的がはっきりしていて、計画的に動いた経験
挑戦力
不安や苦手を乗り越えて挑戦した経験
「行動力」をアピールするポイント3選
①具体的なエピソードを用いる
行動力をアピールするためには、具体的なエピソードを用いることが効果的です。例えば、大学時代にサークルの代表として新しい団体を立ち上げた経験や、アルバイト先で新しい業務を提案・実施した経験などが挙げられます。エピソードは具体的であればあるほど、聞き手に対して信頼性と共感を生み出します。 また、行動力を示すためには、エピソードの中で「行動を起こした理由」「具体的な行動内容」「結果や影響」をわかりやすく説明することが大切です。例えば、新しい団体を立ち上げる際に直面した課題や、それをどう克服したかについて詳細に述べると良いでしょう。具体的なエピソードを用いることで、あなたの行動力がどれほど具体的で実際的なものであったかを伝えることができます。
②成果や学びを強調する
行動力をアピールする際には、その結果として得た成果や学びを強調することが大切です。ただ行動を起こしただけではなく、その行動に対してどんな成果が得られたのかを具体的に示すことで、より説得力のある自己PRができます。
例えば、サークル活動で新しいイベントを始めた結果、実際に多くのメンバーが参加し、イベントが成功したという具体的な成果を述べることが大切です。また、その過程で学んだことや成長した点についても触れることで、あなたの成長意欲や学びの姿勢もアピールすることができます。
学びに関しては、具体的なスキルや知識だけでなく、チームワークやリーダーシップなどのソフトスキルについても言及することで、企業に対して幅広い能力を持つことを示すことができます。こうした成果や学びを具体的に伝えることで、あなたの行動力が具体的な価値を生んだことが明確に伝わります。
③なぜその行動力を発揮したのかを説明する
行動力を発揮した理由を説明することで、あなたの行動の背後にある考え方や価値観を伝えることができます。行動の背景には何があったのか、なぜその行動を起こしたのかを考えることで、聞き手に対して納得感を与えることができます。
今までの経験の中で、例えば、新しい活動を始める動機として「現状に満足せず、より良い成果を出すために挑戦した」という理由がある場合、その理由を明確に伝えることで、あなたのチャレンジ精神や向上心を示すことができます。
さらに、その行動力の発揮がどのような価値をもたらしたのか、他の人々にどう影響を与えたのかについても述べることで、より具体的で魅力的な自己PRを作成することができます。企業はあなたの行動力の背景にある考え方や価値観を理解することで、あなたが会社に貢献できる人物であるかを判断する材料にします。
「挑戦力」をアピールするポイント2選
①新しいことへの挑戦の具体的な例
新しいことへの挑戦をアピールする際には、自分がどのような状況で挑戦を決断し、どのような準備を行ったかを具体的に説明することが重要です。例えば、新たなリーダーに抜擢され、その経験がどんな内容であったか、何が困難だったかを詳述します。この時、挑戦するためにどのようなスキルや知識を習得したか、どのようにチームを率いたかも説明すると効果的です。
また、挑戦の結果として得られた成果や学びを強調することで、自身の成長をアピールできます。例えば、企画が成功した結果、売り上げがどれだけ向上したか、または組織内での評価がどのように変わったかを具体的に示すことが重要です。これにより、挑戦力が実際に成果を生む力であることを強く伝えることができます。
さらに、挑戦を通じて得られた経験やスキルが今後の職務にどのように活かせるかを述べることで、採用担当者に具体的なイメージを持たせることができます。例えば、新しい技術を導入することで作業の効率化をした経験を語ることで、どのように企業の成長に貢献できるかをアピールすることができます。
②困難や逆境への対応
挑戦力をアピールする際に、困難や逆境にどのように対処したかを示すことは非常に有効です。例えば、企画が思うように進まなかった状況や、チームメンバーとの意見の対立などの具体的な困難を挙げ、それに対してどのような対策を講じたかを詳しく説明します。
具体的には、問題を解決するためのクリエイティブなアプローチや対策を取ったこと、そしてその結果がどのように企画の成功につながったかを示します。困難な状況での冷静な判断力やリーダーシップをアピールすることで、挑戦力の高さを強調できます。
また、個人的な成長や学びについても触れることで、逆境を乗り越えることが自己成長につながったとアピールできます。例えば、困難な状況を通して得られた新たなスキルや知識、あるいは精神的な強さを具体的に述べることがポイントです。これにより、採用担当者には、逆境を前にしても粘り強く努力し、成功を収める姿勢が強く印象づけられます。
自己PRで「行動力」と「挑戦力」をアピールする際の注意点
具体的なエピソード(原体験)を加える
具体的なエピソードを用いて説明をすることで、相手により理解してもらうことができます。例えば、「私は、行動力があります」だけでは、説得力が乏しいですが、「○○において、初めての経験にも関わらず主体的に新しい企画を提案し、チームをまとめ上げました」という具体的なエピソードを加えることで、具体性と信憑性が増します。もし自分だけが、自ら主体的に新しい企画を提案しチームをまとめ上げた場合には、他のチームの動きを説明し比較することでより行動力があることを示すことができます。
逆に具体的なエピソードの内容が薄いと「どんなに行動をしていても」「どんなに困難なことに挑戦をしていても」アピールすることができません。経験の難易度や大小ではなく、経験したことを要点をおさえて具体的に伝えることが重要となります。
結論から伝える
結論から伝えることで、採用担当者に対して強い印象を与えるだけでなく、要点を簡潔にまとめる能力も示すことができます。また、結論を先に述べることで話の方向性が明確になり、聞き手や読み手にとって理解しやすい自己PRとなるのです。このアプローチを意識することで、効果的な自己PRを作成することができます。
行動力と挑戦力をアピールする効果的な自己PR作成手順
①自己分析を実施する
過去の経験で、「行動力」や「挑戦力」を発揮した経験があるのかどうかを振り返りましょう。自分が過去に何かを達成した経験や困難を乗り越えた経験を中心に振り返ることで、PRポイントの「行動力」や「挑戦力」の原体験を振り返ることができる可能性があります。
・振り返るべき経験例
- サークルの○○係の経験(代表、副代表、会計係、広報係、企画係、運営係、記録係、新歓係など)
- アルバイトで新しい業務に取り組んだ経験(調理、レジ打ち、接客、講師、イベントスタッフなど)
- 未経験のことに取り組んだ経験(ボランティア、留学、インターンシップ、ゼミ長など)
- 留学や海外インターンの経験
もし自分一人で過去を振り返ってもうまくいかない場合には、周囲の人からフィードバックをもらいましょう。身近な家族や友人などの自分をよく知っている人々に聞き、客観的な意見を知ることであらたな発見もあるかもしれません。
②エピソードの選定
エピソードを選定する上で目標や課題があるエピソードを選びましょう。目標や課題に対して行動した話をすることにより、行動内容も具体的に話すことができます。また目標や課題に対しての結果がどうなったのかも一緒に伝えることで成果も示すことができます。
またチームでの経験を選定することで間接的にチームワークやコミュニケーション能力もアピールすることができます。ただチームでの経験を選ぶためには、チーム内での自分の役割が明確化されており、どのような役割を果たし成果を残したのかを示せる場合に選びましょう。
③企業での活かし方を考える
企業での活かし方を考えるためには、まず企業について知ることが大切です。HPなどに掲載されている事業内容や文化風土などはもちろんのこと、可能であれば自分が応募した職種ではどんな仕事をどのくらいの目標をもって取り組むのかなども理解しておくと非常に良いです。
企業について理解をした上で、「行動力」と「挑戦力」を活かすことができるのかをアピールしましょう。例えば、リーダーシップ経験が企業のプロジェクト管理にどのように役立つかなどです。
まとめ:自己PRで「行動力」と「挑戦力」を的確にアピールする方法
まず自己PRで「行動力」と「挑戦力」を的確にアピールするためには、なぜ企業が「行動力」と「挑戦力」を身に付けた人材を求めているのかを適切に理解することから始めましょう。
理解したうえで、なぜPRポイントとしてアピールすることができるのかを具体的なエピソード(原体験)を用いて説明する必要があります。ここでのエピソードの内容が薄いと企業の採用担当者は、本当に身に付けているのかどうか疑問に思う可能性があるため、エピソードの内容に対して深堀りをされても回答できるように振り返りを実施してください。ここで深堀りの質問として想定されるのが、「なぜその目標/課題に対して取り組もうと思ったのか」「困難や逆境にも、どのように解決して取り組んだのか」「そのPRポイントを活かして企業でどのように活躍するのか」などが挙げられます。中でも、「そのPRポイントを活かして企業でどのように活躍するのか」については、企業の事業内容や職種の業務内容を理解していないと内容が薄くなってしまうため、事前の企業研究を入念に実施し、回答できるように準備しておきましょう。
最後に具体的なエピソード(原体験)を振り返っても「何も見つからない」「そんな経験したことない」と考える方もいると思います。自分では気づいていない小さな行動や挑戦でも、継続と振り返りがあれば、十分にアピール材料になります。見つけるためには、第三者(両親、友人、OBOG、就職エージェント)に相談をし、一緒に原体験の振り返りを実施してみましょう。自分一人では、気づくことのできない客観的な意見をもらうことができます。